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大人になって聴く『世界に一つだけの花』
呼吸の話
上手く息が吐けない一日だった。
ストレッチをしても、ブレスワークをしても改善せず、最終手段として雨の中散歩に出かけた。
ちなみに、呼吸というのは自律神経との関与が大きく、吸う行為は交感神経、吐く行為は副交感神経に関与している。
ゆえに、ストレス過多になると過呼吸になるし、緊張すると呼吸が荒くなる。(吸う例)
一方タバコを吸うと心が落ち着くというのも、吐くという行為が副交感神経を優位にさせるからだと言われている。(吐く例)
吐けないから歌ってみた
話を戻そう。
最終手段として行った散歩。
しかし、歩いているだけでは上手く呼吸ができるようになるはずもなく、雨で人っこ一人居ない状況をいいことに、大声で歌ってみることにした。
歌うというのは吐く行為。
したがって呼吸の観点から見ると実に有効なストレス発散行為しいては、副交感神経優位への切り替え行為にあたる。
早くこの呼吸のし辛さから解放されたくて、頭によぎった曲をランダムに歌っていた。
三曲目に『世界に一つだけの花』が頭をよぎった。
何百回と聞いてきたこの曲。
当然、歌詞も歌割りも完璧。(元スマオタ)
気持ちよく歌い出したのだが、ふとあるパートで立ち止まる。
一人一人違うのにその中で一番になりたがる
やけにこのフレーズが突き刺さった。
初めて世界を聴いた日
この曲が発売されたのは2003年。
当時、私は3歳だった。
保育園の送迎時、両親がいつもこの曲を車で流していて、この曲をきっかけに解散の日までSMAPを追っかけていたと言っても過言ではない。
でも正直、子供の頃はあまりこの曲が好きではなかった。
というより、もっと好きな楽曲が他にあり、世間ほどこの楽曲を愛してはいなかった。
大人になって聴く世界
しかし、今日改めて、この楽曲に触れ、咀嚼してみると、あれだけヒットしたのにはワケがあると理解できた。
子供の頃は「みんな違ってみんないい」という学級スローガンのような臭いメッセージが嫌いだった。
でも、大人になった今、そうではないことに気付かされた。
人間は皆、横並びでレースをしているんではなく、それぞれ違う競技をしている。
そして比較もできないその中で、なぜか一番になりたがる。
しかし、そもそも競技が違うんだから、自分自身のスコアを良くすることだけに集中すればいい。
初めて聞いたあの日から21年。
この曲の奥深さに触れることとなった。
新たな気付き
同じ楽曲でも、時を経て、時代が変わり、自身のステージが変化すると、また違った受け取り方ができるようになる。
新たな気付きが得られ、少し、息が吐けるようになった。