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縄文時代のロマンを訪ねて 中飯降(なかいぶり)遺跡【和歌山・かつらぎ町】

かつらぎ町教育委員会 文化財専門員の和田大作さんの案内のもと、中飯降遺跡を訪ねました。
縄文時代にタイムスリップしたような感覚を覚えたのは私だけでしょうか。
和田さんのやさしい口調に想像をかき立てられながら、食い入る様に聞いてました。

径15mから18mの竪穴建物4棟のうち、移設・復元された1棟は、西日本最大の大型竪穴建物で高さが12mにもなるとのこと。
この地は川の近くの南向きの高台にあり、魚を捕るのにも便利で、また水害を避けるにもいい土地だったんだろう、と。

それにしても、この時代にどうやって建てたのだろうか?
そもそも、先人達はどこからどうやって日本列島にたどり着いたのだろうか?
何らかの航海手段でやって来た?のだろうけど……。

もっと知りたいと思った矢先、職場の図書棚に『海を越えた縄文人』という本を見つけた。
まださわりしか読んでないけれど、大作さんが中飯降遺跡で話してくれた、
「縄文遺跡は東日本に多い」
との理由が書かれているように思います。

ところで、今回訪ねた中飯降遺跡のような、遺跡の精密な移設復元はどうするのか興味が湧いて、業者のホームページ(株)スタジオ三十三を覗いてみた。

遺跡の現場には、平面記録では伝わらないリアルさや迫力感のある遺構や遺物があり、それらを剥ぎ取り、切り取って残すことで、「臨場感ある史跡にする」「出来る限り後世に守り伝えるために修理、修復を繰り返す」とあり、文化財や史跡への思いとロマンを追求されている職人気質あふれる社風なんだろう、と、しみじみ感じた次第です。

                           (池田亜矢子)

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