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居心地のよい居場所づくりとは

先日、「参加者全員がもっと関わりたくなる活動づくりのヒント」の講座に参加した。
講師は特定非営利活動法人ハンズオン埼玉を設立したり、岡山県の図書館で館長を務めたりして、さまざまなコミュニティづくりの提言をされている西川正さん。

講座のはじまりには、幼い女の子が雨の中、嬉しそうに外に飛び出していく画面がスクリーンに映し出される。ニコニコしながら手を伸ばし、ときどき後ろを振り返る。はじめての雨に夢中になっているようだ。

西川さんによると、人は未知のものに触れたときに、やってみたいと思う。未知のものに飛び込むときに必要なものは、安心して支えになるものがあったとき。

画面に映っていた女の子が振り返るその先には、お母さんやお父さんなど、自分を見守る温かい支えがあったから。それを感じたから、雨という未知のものに喜んで飛び込んでいけたのだ。

市民活動も同じだという。
人は正しいよりも、楽しそうなものに惹かれる。
楽しいところに人は自然に集まってくる。そして、安心できる場であるなら、次は、こんな活動をしたいという気持ちになっていく。

西川さんが館長をしている図書館では、1日本で遊ぶ日やお泊まり会など、さまざまなイベントが催されるという。図書館に行ったら「何か」ある、「何か」に出会える、そんな図書館を目指しているそうだ。

ああでもない、こうでもないと話し合うのがおもしろい。いろいろなアイデアを職員や地域の方々と話し合う。

他の活動でも、仲が良いから一緒に食べるのではない、一緒に食べるから仲良くなる。一緒に話し合って悩むから関係が生まれる。そういう活動が人を元気にしていく。

☆☆☆

これは、家庭や他のコミュニティなどでも同じだと思った。
「こんなこと言っても笑われないかな」
「自分が考えていることを、すぐ否定されないかな」
「何でも聴いてくれるから、一度は言ってみようかな」

安心できる家庭なら、子どもも、自分の意見を堂々と言える。本音を出せる。もちろん、親の顔色をうかがってしまうこともあるだろうが、普段から子どもがどうしたいか、意見を尊重したいものだ。

コミュニティでも、心理的に安心できる場であったなら、みんなが対等に意見を出しやすいだろう。

楽しそうな場に、ゆるーく入って、ゆるーくつながって。ワイワイしながら、いろんなことを話し合って。
大きく考えすぎずに、ハードルを低くできることから。
居場所づくりのいろいろな可能性に、なんだかワクワクしてしまった。

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