愛情のコップを満たすには
社会人になってだいぶ経つ上の娘はかまってちゃん。
いつも私を一番にして、見て、という思いが強い。
確かに下の娘が生まれてから、体だけでなく、心もそっちに引っ張られがちになってしまった。下が生まれてくるときは、上の子優先に心を寄せるべきなのはわかっていたはずなのに。
それまで娘には、絵本をたっぷり読んであげて、いろんなところに連れていってあげた。笑顔をこちらに向けるかわいい写真をいっぱい撮ってあげた。
それが妹が生まれてから、授乳をしたり、寝不足のため、夜寝る前に絵本を読んであげる回数が減ってしまった。
他にもお姉ちゃんだからといって、後回しにして我慢させる場面が増えてしまっただろう。
でも、大きくなってから高校や大学受験のときも、志望校も真剣に考えてあげて、一緒にいろんな学校見学も行ってあげたよね。夫にはやり過ぎじゃないと言われながら。
最近も、たっぷり恋バナに付き合ってあげている。今でもこんなに愛情をかけてあげているつもりでも、寂しさを埋めてあげられないんだね。
他の人に聞いたら、「兄弟というのは、一番上の子も、真ん中も、一番下の子も、それぞれが寂しさを抱えているもんだよ」と言われた。親は全員に平等に愛情をあげているつもりでも、受け止める子どもは、そう思わないそうだ。子育てって難しい。
恋愛や結婚をしたら、その穴が埋まるかというと、そうでもない。だって自分と全く同じ価値観の人はいないから、孤独を感じることもある。
心のコップを満たすのは、1人の愛情だけじゃない。家族や友達や、ゆるい繋がりの人、濃い繋がりの人、たくさんの人の愛情でどんどんコップを満たしていけばよい。
それから、自分自身も自分をいっぱい好きでいてあげるんだ。
自分を本当に理解して認められるのは、自分しかいない。
結局は、心のコップを全部埋めるには、自分が自分で満たすしかない。