詩とそれにまつわる話(電車のなかで居眠り)
寝過ごした電車のように
あなたが降らした星を
私は永遠に探しているだけ
出掛け際のトランクのように
あなたが運んだ言葉を
見つけた私だけが知る
どうか居眠りしないでね
降りる場所を間違えずに
ただ綽々と
前に進めばいいの
イヤフォンから聴こえる音楽が
私とあなたを繋ぐ
電車の中
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寝過ごしそうな白髪のおじいさんを見つけて。
おじいさんは、それほど大きくないトランクを持っていました。
おじいさんのフィアンセである、
おばあさんの気持ちになって書きました。
私はもう死んでしまったけれど、
忘れ物をしないでね。降りる駅を間違えないでね。
おじいさんのくれた温かな気持ちを持って、ずっと見守っています。
そして、あなたがこの先も生きていることを、願っています。
byおばあさん
ってね。