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僕らは音楽を買っている (続)

[SSD]※ 普段何気なくやり過ごしていることの中には、実は勘違いをしていることがあります

先日こんな記事を投稿しました。


暫くしてYoutubeにこんな動画がお薦めであがってきました。


この動画を見て改めて思ったこと・・・

私たちが買っている音楽とは、シンプルにミュージシャンが創作・演奏した音楽をパッケージにしたものではなくて、レコード会社が様々なプロフェッショナルの手をかけて作り上げた商品なんだと。

確かにレコーディングの過程で、プロデューサーがミュージシャンと「あーでもない、こーでもない」と作品を作り上げていく様は、様々なシーンで紹介されています。中にはミュージシャン自身がプロデュースする作品もあれば、有名なプロデューサーを招聘して、その彼のアイデアをもとにしてトラックを埋めていく作業が続く訳で、音楽の送り手側からすれば、膨大な予算と人手と時間をかけて制作しているのが現実です。

当然、スタジオや録音機材、楽器メーカーなどなど音楽に関わる専門会社は多数存在しているし、それらに関わるプロフェッショナルな方々の手を借りてバッケージを作っていくのですから、単純にミュージシャンのクリエイティヴな能力だけでは成立しない世界だということも理解しています。

そして作り上げらる作品は、レコード会社の予算で制作されていくので、それは間違いなくレコード会社の商品であり資産とすべきだとも思います。


とはいえです。先の記事でも述べましたが、音楽は送り手とリスナーとの関係性の中で成立するものなので、送り手側の (ある意味) 勝手な都合で流通しなくなる = 存在しなくなって良いものとは思えないのです。

音楽という商品は、一度世の中にリリースした段階で、まさにリリース、送り手が全てコントロールできない宿命にあると思うのです。思いがけない事情で大ヒットして莫大な利益を生むこともあれば、全くリスナーが反応せずに費やした予算の回収すらおぼつかない、そうした性質の商品なのです。


いずれにしてもリスナーの立場からすれば、どんな事情があるにせよ、その作品に込められた思いや背景など、その音楽をちゃんと聴いてみたいな(対価を払って購入する)と思わせるものを伝えてくれなければ、そもそも手に入れたいものがわかりません。

聞く人がいなければ1円も収益が上がりませんよ。

常に良い音楽に触れたいというリスナーを、もっと大切にしてくれる時が早く来ることを願うばかりです。


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