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【名盤伝説】”Asia / S.T.”(詠時感 ~時へのロマン)
MASTER PIECE UKプログレの名手によるスーパーバンドエイジアのデビュー・アルバム『詠時感 ~時へのロマン(邦題)』(1982)です。
UKプログレ村の住人たちは、仲が良いのか悪いのかwメンバーの移籍・結成が盛んです。イエスの(一時的な)解散を機にスティーヴ・ハウはジョン・ウェットン(元キング・クリムゾン)と曲作りを始めたのでした。ある程度の目処がたった時点でドラムにカール・パーマー(元EL&P)、キーボードにジェフリー・ダウンズ(元イエス)の参加が決まり、レコーディングが始まります。
1982年デビュー・アルバムがリリースされます。メンバー全員がプログレ界のスーパー・バンド出身ということで大いに話題になりました。USチャート1位を9週間連続で成し遂げ、全世界で1500万枚のセールスを記録!。シングルカットされた「Heat of the Moment」はUSのロック、ポップスいずれのチャートでも1位になるなど商業的に大成功となりました。
ジャケットはイエスでお馴染みのロジャー・ディーン作。このイラスト見るだけでテンション上がります(笑)。
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収録曲
M1 Heat Of The Moment
M2 Only Time Will Tell
M3 Sole Survivor
M4 One Step Closer
M5 Time Again
M6 Wildest Dreams
M7 Without You
M8 Cutting It Fine
M9 Here Comes The Feeling
シングルカットされたM1。ジョンのメロディアスでキャッチーな作風が全面に出たナンバーです。素直に格好良いです。リズム・キープが正直不安定なカールの特徴もそのまま・・・汗
シンセによるファンファーレが印象的なイントロ。このPVは当時のMTVでもかなり話題になりました。ジョンの曲って、プログレ色を除くとまさに産業ロック!って感じ。ハウの几帳面ギターが若干浮いて聞こえますが、このプレイが聴けなければハウが参加している甲斐が無いというところで、個人的には好印象です。
妙に感動的な節回しが、これぞジョンのメロディだなぁと感じるM6。もう少しプログレ感のある曲があって良かったのにと、素朴な感想です。
翌83年にはセカンド・アルバム『Alpha』をリリースします。シングル「ドント・クライ」がスマッシュ・ヒットするものの、アルバムの評価はファーストほど上がらずバンド内にも不和が広がってしまいます。12月の来日公演のニュースが流れた時には、そんな事情はつゆ知らず「ジョンが観られる」と喜び勇んでチケットを入手した私。ところが、そんな事情が原因か、ジョンがアルコール中度になったとの理由で解雇されてしまいます。
曲の大部分を手掛けたリード・ヴォーカリストを解雇するとは何て大胆な判断だと思っていると、ジョンの代役が驚きのグレック・レイクに決まります。おいおい「イエス」vs「EL & P」かよと・・・。
![](https://assets.st-note.com/img/1728366327-tiuHLEDyQs3x20Xnzck9AFb1.jpg?width=1200)
私のチケットは12/7の夜公演。昼公演はMTVによる世界中継でテレビの放送時間に合わせた1時間足らずのステージだったそうです。ステージの内容はそれなりに楽しめましたが、「ジョンが居ない」との失望感は大きかったです。
その後にジョンは復帰したものの、イエスもバンド活動が復活してハウが脱退。そこまで執着の無かった私の興味も薄れていきます。
とはいえこのファーストのインパクトは絶大なものがあり、時代を代表する、記憶に残る1枚となりました。
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