そろそろ”プロ”のオープンイノベーションをはじめよう。
大企業とスタートアップが事業連携するには
事業部側の優先度にハマるか、スタートアップ側に
大企業連携するだけのリソースの余裕があるか
お互いのタイミングがあった場合に実現していることが多いと思う。
しかし、スタートアップは基本的には未来の売上を作りにいっているのに
対して、事業部は今の売上思考が強い。
よって、事業部とスタートアップでは見てる目線感が全く違う。
これが事業連携が進まないボトルネックであり
多くのCVC担当者が悩んでいる点はここにある。
一方で事業部側の上位レイヤー、いわゆる役員レイヤーや
経営レイヤーは、足元の数字だけでは無く、中期計画の目線を持っており、
まさしくスタートアップ的な未来の売上の意識が強く、
足元の利益を死守したうえでいかに将来的な売上(新規事業)が作れるか、
そのためにCVCを作っているのも目的としてある。
別の調査でも財務リターンのみではなく事業の戦略的なリターンを
求める結果が出ており、グローバルCVCも同様である。
ただ、国内CVCとグローバルCVCで異なる点もある。
それは、リードを取りにいく点。
国内CVCはフォローが中心なのに対して、グローバルCVCは半数近くがリードインベースターとして投資を行っている。
また、グローバルCVCは取締役派遣を積極的に行い、経営に入り込んだ
積極的な支援を行っている点にも特徴がある。
インテルキャピタルは、financially focused, strategically relevant(戦略的なシナジーを前提として、金銭的なリターンを狙う)の方針であり、単にスタートアップから何かを得ようとするのではなく、何かを提供することから始めて、次のインテルになるかもしれない企業を育てよう。との考えがある。
多くの国内CVCにとって、事業部判断任せにより、スタートアップから得ること主体となっている点が国内CVCの課題点であり、前回触れたシナジーアクセラレーター的な存在が国内CVCとっては必要だと考えている。
シナジーアクセラレーターとは、いうなれば”変革リーダー”的な存在であり、スタートアップ、大企業、それぞれの立場にたった理解、説明、
実行ができ、結果責任、説明責任が出来る存在である。
本来は投資実行により未来へ向けた議論や支援、信頼構築が必要だが、変革リーダー的な存在が不在だと形式的な報告、事業部への協力依頼止まりとなり、ほとんどの国内CVCがこのような状況だと思う。
MIRARGOでは、この変革リーダーとしての価値を経営プロとしてスタートアップに参画し、大企業の経営陣とも協議を行い、スタートアップのバリューアップから大企業の新規事業創出といった、CVCのあるべき姿の実現、プロによる価値あるオープンイノベーションのエコシステム実現を目指している。