駅ピアノでいつか弾いてみたい
人参の袋をとめていたゴムがクルクルっと踊ってテーブルに落ちた。
わあ、ト音記号の形だ!
久しぶりに楽譜を見た気がする。
ピアノが好きで40歳を越えてから習い始めた。
発表会も毎年出た。
練習してると時間を忘れて部屋が暗くなったことにも気づかずにいた。
ルパン三世のテーマ、線路は続くよどこまでも、星に願いを、など。
どれもジャズっぽいアレンジのものを弾いては1人で気分よくなっていた。
先生も、「はい、気持ちよく弾けましたね〜。」といつもにっこり笑って褒めてくださった。
家にも楽譜をいろいろ持っていた。子どもの頃にエレクトーンを
習っていたおかげでコードが書いてあればだいたい即興で弾けた。
好きになった音楽もさぐりながら弾いたりした。
ピアノをやめてもう10年かな。
先日浜松の駅で駅ピアノを発見。
リュックを背おったまま鍵盤を触ってみた。
なにか弾いてみようとコードを3つぽろん、ぽろん、ぽろん。
あれまあ、なんと続きが出てこない。
楽譜なしじゃ全くだめ。
たぶんあってももう指は動きそうにない。
1人で苦笑した。すごすごと立ち去って新幹線ホームに向かった。
いつかリベンジしたいなあ。
気持ちよく弾きたいなあ。
また目標ができました。笑
未熟だからこそ目標が見つかる!
いつも通りの前向きな性格。