ハンドメイドのこと Ver.4
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まずはコンセプト、ここに半月くらいかけた。
「個」がテーマの羊たち。同じ商品、同じ見た目でも手作りだから微妙に顔や大きさが違う。個がテーマだからこそ、それを最大限に活かせる。
人によって好みは違うからその中から選ぶ楽しみを感じてもらおう。どんな世代の女性にも愛される見た目で、お互いを惹き立てあう羊を作ろう。
そして折角やるなら自分の個を活かしたものにしたい。なぜなら自分が自分の個を受け入れなくてはいいものを作れないと思ったから。
私はなんとなく、いやなんとなくでもないのだけど注意散漫なところがあって昔から一つの事に集中するのが苦手なタイプ。校長先生の話なんか足がムズムズしちゃって本当に苦痛な時間だった。(多分今でいうADHDに近かったんじゃないかな)
これまではそれが本当にコンプレックスで、なんで集中できないんだろう、とか勉強できないお馬鹿さんだからな〜みたいな感じで誤魔化したりして来た。まあでもその分いろんなことに興味を持っては手を出して辞め、なんてことを繰り返していたら多彩と言われるくらいにただただできることが増えた。そりゃもちろんその道の人から見れば怒られそうなもんだけど。
粘土、布小物、アクセサリー、木工、ハンコ、刺繍、やろうと思えばなんでもできちゃう、というかやることに抵抗がない。説明書を見て材料さえあれば基本的になんでも形になるじゃんって感じ。・・感じ悪いけど!
悪く言えば熱しやすくて冷めやすい、よく言えばなんでもできる器用な人。
「なんでもできる器用な人」として自分をうまく使って、作品の素材そのものとか施工の差で「羊の個」を表現しよう。
そして人にもそれぞれ必ず役割や仕事があるのだから、ただの小物ではなくて日常で使えるものにしよう、羊と人が共に生きる環境を用意しよう。
そう思って手当たり次第使える素材を用意する事にした。
次に必要なのはロゴと名刺だ。
出店の時に度々聞かれた「ヤギはないんですか?」という質問。確かに似ているしよく間違われる、漢字にすると山羊だし。
羊は集団のイメージだけど、やぎは個体でいるイメージがある。調べてみると山羊は性格がはっきりしていて群れない、そこに「個」が存在していることがわかった。見た目は似ている様で似ていない、実は対の位置にいる羊と山羊。それもなんだか面白い関係性だなーと思って。
生物として羊が山羊を目指すのは違うけど、羊自身が変わることを望むならその”生き方”を目指すのは悪くないのではないか。
ということでロゴの真ん中には大きな山を持ってくる事に。山羊の山。そして羊のモコモコを山から登る太陽に見立てて、個をもって困難を超えていく力、輝きを表現した。
字体に関しては趣味です、趣味趣味!
私はすぐに肩に力が入るから手の力を抜いて書いた様なゆる〜い字にして見なかったという感じ。
そうしてできたお店の看板にもなるロゴはシンプルで使いやすいものになった。