子育てとは、忍耐。なのだろうか。
子育てとは、忍耐が大切。
この解釈は人それぞれだと思う。
子供のしていることに首を突っ込まず見守る。
思い通りにいかないことにイライラしないなど。
小学校に入学してそろそろ学校生活に慣れたであろう学年の息子。
私の、子育ては忍耐と思わされることが起きた。
息子、いじめられてる?
毎日、朝はのんびり用意して、時々遅刻しちゃう困ったさんな息子。
学校に行くことを嫌がることもほとんどない、記憶にない。
放課後も、玄関にランドセルを放り投げて飛び出していく。
尚、門限という概念も彼にはない模様。
私の仕事は訪問ヘルパー。
自宅周辺を担当することが多く、放課後に遊んでいる息子に遭遇することがよくある。
息子と仲良く遊んでくれている女の子に出会い、話しかけに来てくれた。
その時に思いもよらぬ話を耳にすることになる。
いつも、決まった子に意地悪をされている
そのように、お友達は私に言いました。
どんな風に?
その時、息子はどんな返しをするの?
と、息子の前でお友達に聞いた。
息子を見ると、気まずそうな微妙な表情をしていた。
意地悪、とされる行動・言動は次の通り。
気持ち悪いと言い、嘲笑う。
おやつを息子以外の子に配り、お前にはやらん!と言う。
後ろから押す。
人生ほんの数年しか生きていないのに、立派な意地悪ができるんだなと変に感心してしまった。
気持ち悪いって、どんな風に?
思うことは正直自由だが、相手にぶつけてしまうとそれは言葉の暴力である。
それにしても、幼いな。
語彙力がまるでない。
そして言われた相手の心を推し測る想像力が足りない様子。
息子に事実確認をすると、全くその通りだそうで。
その度に泣くから格好の餌食という感じだろうか。
昔、息子と同じ年頃に同じようなことで泣いて悩んだなと思い出した。
小学生の頃から数十年経った私が息子に言った一言は。
はあ?何そいつ!むかつくなあ!
私こそ、なんとも語彙力のない返しである。
でも、自分のことじゃないから。
大事な可愛い息子のことだから。
その後に、一言付け加えた。
無理に仲良くしなくていい、と。
どうせ、語彙力のない地味な嫌がらせしかできない小僧だ。
放っておけばいい、と思われるだろうが。
私は即刻、担任に連絡し事の次第を話した。
いじめに加速する前に。
息子に伝えた母の想いと、息子の想い。
夜、お風呂に入りながらだったり、寝る前にじっくり話をした。
どう思うの?と聞くと息子はこう答えた。
人の気持ちが分からない子だと思う。そんな子からもらうお菓子なんていらない、と。
その言葉で、私は息子がしっかりと考えられる賢い子に育ってくれていることを感じ、ホッとした。
泣いてやり返しもしない息子。
そんな息子に母である私は、伝えた。
今よりエスカレートするならば、しばけ。
とことんやっつけて二度とそんなふざけたことができないように、恐怖を植え付けてこいと。
体が少し大きく、力も強い息子。
対する相手は自分より体格の小さな男の子。
きっと息子は、手を上げることはしないだろう。
その優しい気持ちを大事にしてほしいと願う反面、どうしても気にしないようにと言っても気持ちがいいものではないのでいつか疲弊するであろう息子の心。
私は息子の心が、大切だから過激な伝え方をしてしまった。
これ以上、酷いことになる前に担任が抑止力となってくれることを願う。
私の忍耐とは。
私の忍耐とは、意地悪してくる男の子を見つけ次第詰め寄って平手打ちしかねない怒りを制御することである。
息子のために、私は直接手を上げたり口を出すことはしないでおきたい。
我が子が悲しい思いや、悩んだ時に踏み込むことは簡単である。
でも、踏み込み方やその後どうしていきたいかを考えると悩む。
ただ、どうにもつらくてもし反撃するなら、こんな頭なんぼでも下げてもいいと思っている。
その上で、息子に対する行動や言動の愚かさを相手親子にしっかりと分からせる覚悟である。
いじめ、嫌がらせ、意地悪はなぜしてしまうのだろう。
被害も加害も遭いたくないなと思う。