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ワーママやプレワーママの処世術とは。厄介な幸せオーラ。
いい人ばかりに囲まれていた職場で上の子の産休を迎えた私。復帰してから「あれ、なんか、私、嫌われてない?」と思うことがあった。
例えば、私の帰宅後に会議が設定される、「面倒なことから逃げ回ってずるい」という悪口が小耳に入る、回ってこない会会議招集がある、在宅勤務だと後回しにされる、など。(まだコロナ禍の前で、在宅勤務がレアだった)
被害妄想かもしれない。
しかし、当時は「私がワーママだからだ」とひどく落ち込んだ。
周りは独身の年上の女性、若手の女性が多かった。
その後は人の入れ替わりもあったり、私も子どもが毎日保育園に行き安定して働けるようになり落ち着いていった。
だいぶ経ってから、その時期のことを思い出した。きっかけは、今の職場で課長職の方が産休に入ることになったこと。
私はなんだか彼女がうらやましかった。課長職で産後戻ることはマミートラックをそこまで意識しないで済むだろう、となんだか自分になかった特別な持ち物を彼女が持っているように思えたからだ。
しかし、彼女は部長や取締役を目指していてマミートラックを感じるかもしれないし、逆に複数の子をもうける難しさなどの葛藤があるかもしれないし、人のことなどわからない。なのに、私は「いいな」と勝手に思ってしまったのである。
そして、私の上の子の産休のあとの「孤独感」を思い出したというわけである。なんとも言えない、疎外感?被害妄想?私は何も悪いことはしてないのになぁ、と思ったあの頃。しかし、周囲の空気を読みやすい私の勘はたぶん、当たっているだろう。私は、同僚から見たら、今風に言えば子持ち様だったのだ。
しかし、ヒントになる出来事が記憶の隅から引き出されてきた。
大きなお腹を抱えて出社していた時期に、もう定年間近の男性の先輩が言った一言。
「いいねぇ、幸せオーラでてるよ」
もちろん、彼には悪気もないし、妊婦歓迎の励まし言葉である。そのときは、そうですか〜へへへ、とニヤニヤしていた私であるが、結局「私、幸せなの!」とオーラを職場に振り撒いていたのだろう!怖っ。
そりゃ、マウントを取られたと解釈する人が出てきても不思議ではない。
いやぁ、自業自得だ、8年越しの学びである。
通りで、産休に入る課長職の彼女は傍目から見ると全然妊婦とわからない。きっと、幸せオーラ的なものは意図して隠し通しているのである。
妊婦は堂々としていていいし、配慮を求めるのは正当だし、心も体も我慢することはあってはならない。
でも、もし、周りの空気を感じ取る気質でマウント取られた!と思うアンチが怖い妊婦さんがいたならば、体調や心の許す範囲で幸せオーラの出しどころを調整をされることが賢い道かもしれない。
ワーママもまた同じことが言えるかもしれない。