子どもに教えられたこと。答えはひとつじゃない!または火事場の馬鹿力というのびしろ。
我が家の1歳児の前髪がのびてるのが気になっていた。
髪が少なく自宅でちょこちょこ切っているものの、夏になるからやはりプロにサッパリ切ってもらうべきかとまじめに考えている。でも頻繁に切るタイミングがやってきて追いついていない。
それはそれとして、保育園に行く前に目にかかりそうな部分だけでも切らなければ。
そう思っている間にあわただしく週末が過ぎた。
幼児のヘアカット。
髪が落ちるからゴミ袋でケープを作ったり、ぼろぼろのタオルを首に巻いてみたり、濡らして手で持って切ってそのまま切った髪を回収したり、お風呂で遊ばせた隙に切ってそのまま流したり、今までいろいろな方法でやってきた。
どれもこれも決定的にうまく行くことはなくどうしたものかとダラダラしていたら月曜日の朝に。
しかも今日は小学校一年生と、保育園児を私ひとりで出発させ順番に送らねばならない。
1歳児はスタンバイしてあるベビーカーを見て遊びに行くと思ったのか、乗りたがった、というか登り始めた。
(その後、家を出て公園と逆方向の保育園ルートに乗った途端に抗議し始めた。ごめんね、早く準備したのは公園に行きたかったからだね。こんなときばかりは平日がにくい。)
小学生の方は身支度を終えて歯磨き中だ。
ベビーカーにちびすけを乗せて様子を見守ると、ちびすけは身を乗り出して兄の支度を待っている。場所は玄関…隣は洗面台。
私の中で何かが弾けた音がした。
いまだ!!!!!!いましかない!!!!!
私は洗面台にある、眉毛きりバサミを取り出してちびすけの前髪をさささと切った。切り落とした髪はそのまま玄関のたたきに落ちた。それをティッシュで集めて捨てた。たったの20秒ほどで懸案の前髪カットが終わった。
そして、小学生息子を洗面台で迎えて歯磨き仕上げとうがいを終えていざ出発だ。
「こうしなくてはならない」を抜け出して、家事育児をやっていくと楽になる、そんな気がした月曜日の朝。いやいや、そんな素敵な話ではない。
人間追い詰められたら思わぬアイデアが浮かぶものである。
子育てがこんなにも、アドリブ力の問われる仕事だったとは!!
火事場の馬鹿力という自分の可能性、そして、自分の伸び代に今後も期待したい!
おしまい。