ブラスバンドってどこ見て吹いたらいいの?
おはようございます。英国式金管バンドImmortal Brass Eternally(通称IBE)でeuphonium,baritone hornを吹いていますモアイです。
沢山の人とアンサンブルをするとき、音だけを頼りに合わせる事もありますが視覚情報を頼りに音楽を作ることも沢山ありますよね。
指揮者を見る。がその最たるものだと思いますが、奏者同士でも目で沢山の情報交換をしながらアンサンブルします。
オーケストラならコンサートマスターの弓を見ていない人はいないと思いますし、吹奏楽ならクラリネットのトップやアルトサックスのトップを見るでしょう。
そんな話を英国式金管バンドの奏者の視点から纏めてみようと思います。
※アマチュア奏者の体感での話になります。専門の方から見たら拙いところも多いと思いますがご了承下さい。
1.誰を見ているか
各パートのトップ奏者が自分のパートに対してわかりやすく指示を出しながら演奏します。なので基本的にcornet、eupの両プリンシパル。Es cornet . solo tb. solo horn. 1st Es bass. に各パートのメンバーは気を配って合わせにかかります。
そのうえでトップ奏者同士がコンタクトを取り合い全体をまとめます。
特に、プリンシパルと呼ばれるcornet、eupのトップ奏者はオーケストラのコンサートマスターの役割として音楽を引っ張ります。
勿論、曲の場面によって刻々と変わるためざっくりとスコアを頭に入れる必要もありますが…(これはどんな編成の音楽でも同じだと思います)
例えば、私の担当しているeuphのトップ奏者であれば普段は自分のパートの指針になりつつプリコルとコミュニケーションをとることが仕事で曲中でbassと動くときはEs bass と、カルテット(Flug、horn、bari、euph等)で動く場面はflugとバックローと動く場合は2ndの上奏者もしくはバックロー全体に合図を出します。
2.どこを見ているか
弦楽器が体や弓の動きを見て合わせるのと同様に金管奏者は口元や指先を見て合わせます。
メロディーを取る奏者のブレス、指の動き、目線を感じ取りながらビタ付けしていく事でぶれない音楽を作ります。
2番手以降に座っている奏者は、ブレスのニュアンスからトップ奏者に揃えます。
また、トロンボーンセクションがスライドの動きから揃えるのと同じくピストン楽器でも指の動きは揃います。
同じフレーズを吹き始める前にその奏者と目を合わせて耳を開いておく(聞く耳を持つ)のもとても効果的に感じます。
右側を見にくいeuph奏者が内側をがっつり向いて客席に背中を向けている映像が多いのもこのためですね。
また、ピストンや体の動きを見やすいように譜面台は高すぎない、近すぎないほうが好ましい気がします。
最後に
ブラスバンドはコの字型の体形で奏者同士の席が近く周りとの連携をとても重視している編成です。
ベルが客席を一切向かないことも含めて、舞台の上で練り上げたものを塊で客席に届けることができるため奏者同士のコミュニケーションを密にして練り上げていく楽しさを感じています。
指揮者とのコミュニケーションもとても重要ですが、音楽表現が奏者にゆだねられることも多い編成のため自分からの積極的な発信。ほかの奏者の発信を受け取るアンテナの感度を鍛えていきたいですね。
お疲れ様でした。