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【詩】まなざし(No.13)

吐息が
わたしを包むと

とばり
霧のように降りる

耳朶は
赤く透け

うなじ
白く光り

囁きは
鼓膜の内を
青く満たしてゆく

手は
肌を目覚めさせ

胸は
鼓動を伝え合い

歯は
痛みを甘やかに刻み

腕は
縄の如くまつわり

脚は
花園をけ放ち

指は
戒めを解くように
花芯を奏でる

溢れる蜜に
惹き付けられるように
唇が寄せられ

濡れた舌に
鮮やかに息づくものが
捉えられると

しなる背は
波しぶきを上げ

柔らかな乳房ちぶさ
その頂の蕾を固く絞り上げ

震える子宮は 
月の調べを響かせ

熱い血潮が
全てを溶かしてゆく

そして 

あなたの
まなざしに

わたしの
時間ときが永遠になる








フォロワーの“ミズノさん”が、自らの執筆テーマにとりあげた「100のお題」
選んだ言葉たちが面白くて、これって絶対自分では思いつかないやつ(笑)というのもあって、“いっちょかみ”することにしました。
タイトルの番号は、「100のお題」の番号です。




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