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【詩】緑の息吹

遥かに見える山なみ

刷毛で掃いた水彩画のように
笑い声でにじんでいた色彩たちが
柔らかな緑に包まれる

帰ろう
帰ろう
わたしの光の中へ

わたしの髪は
かされ
干し草の甘やかな匂いに香り付く

行こう
行こう
わたしの緑の中へ

足元から
青く立ち昇る息吹は
吹き渡る風に包まれる



(作者から)
久々に、
明るい日差しが注ぐ
広い野原に風が吹き渡るような詩を
形にすることができました。

「崖」から始まり、
その後の「月」シリーズ、
そして、「縄跡の戒め」に至るまで、
自身の性にかかわる葛藤を
反映させてきた、この1か月。

「脱皮」は、それ程意図しての詩作ではなかったのですが、
今の自身のステージを表す言葉として
しっくりきています。

少し重ための内容が続いてしまい
(その前に、タイトルからして18禁のようなものもあるけど。)、
もし、ご心配おかけしていたらごめんなさい。

まだ、自身の葛藤を反映させたものは
続きますが、
今回の詩は、
「昼の太陽 仮の夜の月」の詩作で、
本当に零れ出るかのように生まれた、
日差しの中の恋に憧れる4行をもとに
形にしたものです。

昼の太陽に思い焦がれていた

青く立ち昇る息吹を
干し草の甘やかな匂いに香り付け
吹き渡る風に包みたかった

もう、こんな恋は現実の世界では
叶わない
倒錯した自分がこんな恋を望むことすら
駄目なことのように感じるから。

そう思えば思うほど、
この4行だけ、
宝物のように
大事に取り出して、しまっておきたい、
そんな思いが抑えられなくなりました。

それから、
こんな恋を望むなんて、
ムリ〜、ムリ〜と、もだえながら、
あっ、わたし、現実の恋はしてないし(笑)
とも気付いて。

どうぞ、
詩の世界の中だけでも
わたしの仮想の恋を

昼間の明るい日差しの中に
noteのみなさまが見守る中に
ときどき、そっと置かせてください。


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