書くを語るまで1時間
兄の幼稚園の運動会だったと思う。
当時3歳くらいだったワタシは放射線状に飾られた色とりどりの万国旗と朝から鳴り響く「天国と地獄」にテンションが上がりまくっており、未入園児兄弟のための徒競走で、よーいドン!の「ドン」が待ちきれず見事にフライングしたらしい。
そのわき目もふらず一直線にゴールに向かう姿に両親はおろか、係の保育士さんたちも仕切り直しを図ることはできず、祖父母やご近所さんが爆笑しながら見守る中、参加賞のリンゴをめがけて晴れ晴れと一人ゴールテープを切ったのだった。
さて、本日は京都ライター塾 動画視聴コース アーカイブ講義2回目「インタビュー原稿の書き方」を視聴した。
まずは「商業ライター」の役割の確認から始まる。
・正しい情報に基づき客観的視点を持つ
・インタビュー相手が発信したいことをわかりやすく言語化する
・読者が知りたいことは何かも考える
そして入念なリサーチのもと構成を考え、クライアントとすり合わせをする。質問を準備し、インタビューに臨む。ライティングの作業は本当に最後の最後、全体の一部だ。
ワタシはこれまでこういった事を何も意識せずに、ただ「書くの楽しいーー‼︎」で書いていたように思う。自分のブログでならまだしも、仕事で請け負ったインタビュー記事でもそうだった。
いや、これはイカン。
講義開始1時間経っても 「まだ書く話に辿り着けない」と静かにつぶやく江角さん。書くまでの準備作業がいかに大切かを語ってくれている。
自分がこれまで書いてきた記事と、あの晴天の運動会デビューの日に誰の制止に気づくことなく暴走し、「うっひゃーーっっ」と満面の笑みで達成感を満喫していた自分が重なって血の気が引く思いだ。
そう、周りを置いてきぼりにしない、読み手に伝わる文章を心がけること。ライターは主人公ではなく『黒子』。
知らないってこわい。
気づかないはもっとだ。
いやあ、恥ずかしい。
なんかもうごめんなさい。