繊細な人が快適に暮らすための習慣

繊細な人の多くは内向的です。(中略)その理由は人一倍感じやすいから。(中略)さらに一歩踏み込んで、強くお伝えしたいことがあります。内向きで自分を見ている間はわからないパワーが、あなたにはあります。心の視点を内向きにすると、そのパワーは半減します。それを外側に向けると、自分でも信じられないほどのパワーが発揮されます。外側に向けるとは、「他者のために」という視点を持つということです。

西脇 俊二
『繊細な人が快適に暮らすための習慣 医者が教えるHSP対策』

…ちょっと泣いちゃったんだけど、私。

HSPに関しては、たくさんの、ほんとうにたくさんの書籍が出ていて、私もHSPという概念を知った当時、「この世の夜明けじゃ!」と読み漁りましたが、フタを開ければ結局夜明けでも何でもなく、「なんだこのあいまいな概念。しかも、しんどいのは変わんねージャン…」と遠い目になって本と心を閉ざしていたのが正直なところ。

まぁ、HSPは心理学的概念ですので、もともとの特性としてあいまいなのは仕方がないんだけども。だいたい人の心理が明快だったら、こんなにも心理学が迷走発達するわけないしね。

たいがいの心理学の本の例にもれず、たいがいのHSP関連本は心理を説明するだけ説明しておいて、「じゃ」とグッバイされます。
「『人生いろいろ』だから、自分で頑張りな」って島倉千代子引用されて放置されます。(いや、ある意味正しいんだよ?最後の最後は自分で頑張るしかないからな何事も。)

個人的に心理学より哲学のほうが好きということもあって、上記の経緯で、HSP関連の本からはしばらく遠ざかっておりました。

ですが、西脇先生は島倉千代子乱用で終わらず、「HSPの方はこういう特性があるからこそ、こう考えたら少しは生きやすくなるのではないでしょうか?」と具体的かつ懇切丁寧に対応方法を教えてくださってます。
おかげで、読み終わった後、「HSPである私って……、もしやこの世の宝?」と、盛大に勘違いするほど、久方ぶりに自身の繊細さを肯定できました。

西脇先生は心理学の専門ではなく、精神科医です。それは「はじめに」でもしっかり言及されておられます。ですがHSPではないけれども同じく繊細さに苦しんでいらっしゃる患者さんを多く見てこられて、「繊細すぎる」という共通のお悩みに関して、精神科医の立場から手をさしのべてくださっております。

いや、助けになるなら、心理学の大家であろうが精神科医であろうがこだわりはない!サンキューです、西脇先生。

個人的に、めっちゃ参考になったところ↓

  • スモールステップを基本にしよう

  • 「AIになったつもり」で楽になる(「この人は怒りで声帯が振動しています」でめっちゃ笑った!)

  • グッド&ニューを見つけよう(私知らず知らずのうちに「ほめほめノート」でこれやってたわ)

  • タイマーで集中力をコントロール

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