【詩】時間よ 聞いてるか?
唐突な話だが、"時間" という概念に文句を言いたい
クレームを言ってやりたい
もっと遅くしてくれ―――と
というのも
もっと寝たいし
がっと遊びたいし
ぼーっと生きたいのだ
なのに ”こいつ” ときたら、早すぎる
一番立派そうな時計に文句を言ってやる
しかしこいつはチクタクと答えやがった
どうやら聞く耳を持っていないらしい
だから
ゆえに
よって
時計の針を折ってやった
煙草の香る喫茶店で、”ぽきっ” という素晴らしい音が響く
小さい音がここまで耳に響くのは、
何年も刻み続けた歴史の重みゆえだろうか?
まぁ、もう休めよ
折った針をスプーン代わりに、コーヒーをかき混ぜる
別に味は変わらなかった