精神病の正体と精神科医の犯罪 7 〈最先端研究が暴く不都合な真実〉
精神病の正体 その7
恒常性とダウンレギュレーション
ストレス反応はもちろん一時的なものでストレスが去り時間が経てば元の状態に戻ります。それでは精神病はなぜ起きるのでしょう?
人間の体には暑ければ汗を出して体温を下げ、寒ければ筋肉を震わせて体温を上げるような「恒常性を保つ」ための優れた自動制御システムが備わっています。
脳の情報伝達物質「ストレスホルモン」にも同様のシステムがあります。ストレスホルモンはストレス時だけではなく一定量が常に分泌されています。気分は一日の中でもコロコロ変わり分泌量は変動しますので短期的な変動には対応しませんが、長期的に異常な状態が続くとそのレベルが通常の値だと認識し調整されるようになっています。
テレビを見ていてCM時に音がうるさいと感じたらボリュームを下げますね。しかしドラマに戻ると独り言のシーンでは聞き取れなかったりします。このようなことが脳で起きるのです。
ストレスホルモンの過剰分泌が長期間継続すると対応する受容体を減らして情報伝達量を抑えようとするシステムが働きます。この作用はダウンレギュレーションと呼ばれ、およそ数週間単位の変動で起きます。
ストレス状態にある時はそれで良いのですがストレスがない状態では必要な情報が伝わらなくなってしまいます。これがモノアミン仮説のメカニズムです。
ノルアドレナリンなど興奮性情報伝達物質の過剰分泌によってダウンレギュレーションが起き、気分の落ち込みが続くのがうつ病ということになります。
ところがモノアミン仮説は未だに原因として特定されてはおらず仮説のままです。その理由はうつ病の一部の症状しか説明ができないからです。正反対の症状が現れる双極性障害や半永久的な統合失調症は全く説明できません。
さらに、この仮説に基づいているはずの抗うつ薬がうつ病と診断される方の8割に実質的効果がないこと精神科医の井原裕氏が著書で発言しています。どういうことなのでしょうか?
その一つの理由として函館の精神科医多田直人氏がネット上で驚くべき発言をしています。
つまり、うつ病と診断される事例の相当数が統合失調症の「誤診」の可能性が高いとうわけです。統合失調症の症状にも「抑うつ」がありますし、精神科医岡田尊司氏も統合失調症の初期症状としてうつ病と思われるような症状があることを発言しています。
ダウンレギュレーションでは説明できない統合失調症であれば抗うつ薬が効かないのも当たり前ということになります。
ダウンレギュレーションで起きるうつ病と統合失調症のうつ症状を見分けことができる精神科医はほぼ存在しません。そもそもCT検査する精神科医は多田氏以外いませんし初期の萎縮を確認するのは難しいとも考えられます。
多田氏も岡田氏も統合失調症は前頭葉の萎縮による機能低下の結果だと言っています。
前頭葉が縮む???脳が「縮む」というのはどういうことなのでしょうか?次回は統合失調症の謎に迫って行きましょう。
精神病の正体と精神科医の犯罪8に続く
*この文章は「悪魔の処方箋」を加筆、再構成したものです
#精神科 #精神病 #福作用 #抗うつ薬 #抗不安薬 #睡眠薬 #うつ病 #統合失調症 #自殺 #性格が変わる