人事データの管理とプライバシー:労務担当者なら知っておきたいこと
こんにちは!SalesBox株式会社です!様々な企業の採用・労務のお手伝いをしてきた経験を生かし、皆さんの問題解決の一助になるような情報を毎日お届けしています!
今回は「人事データの管理とプライバシー」に焦点を当てて解説します。
労務担当者は、従業員の雇用や労働条件に関する情報を扱う、企業の重要な役割を担っています。その中でも、人事データの管理は重要な業務のひとつです。
人事データには、従業員の氏名や住所、勤務状況、給与情報など、個人のプライバシーにかかわる情報が含まれます。そのため、適切に管理しないと、情報漏えいやプライバシーの侵害につながる可能性があります。
そこで今回は、労務担当者に向けて、人事データの管理とプライバシーについて解説します。
人事データの種類
労務担当者にとって、人事データの管理は重要な業務のひとつです。その中でも、人事データの種類を正しく理解することは、適切な管理を行うために欠かせません。
人事データには、大きく分けて「個人情報」と「非個人情報」の2種類があります。
個人情報
個人情報とは、特定の個人を識別できる情報です。具体的には、以下のような情報が該当します。
氏名
住所
生年月日
電話番号
メールアドレス
勤務状況
給与情報
健康情報
個人情報は、本人の同意なしに第三者に提供したり、目的外で利用したりすることはできません。
非個人情報
非個人情報とは、特定の個人を識別できない情報です。具体的には、以下のような情報が該当します。
性別
年齢
学歴
職種
部署
役職
非個人情報は、個人情報に比べて、利用や提供の制限が緩やかです。
個人情報と非個人情報の違い
個人情報と非個人情報の違いは、「特定の個人を識別できるかどうか」です。個人情報は、氏名や住所など、特定の個人を識別できる情報です。一方、非個人情報は、性別や年齢など、特定の個人を識別できない情報です。
この違いは、人事データの管理において重要なポイントとなります。個人情報は、本人の同意なしに第三者に提供したり、目的外で利用したりすることはできません。そのため、個人情報の管理には、特に注意が必要です。
個人情報の管理の重要性
個人情報の管理は、労務担当者の重要な責任です。個人情報の漏えいや不正利用は、従業員の信頼を失うだけでなく、企業の社会的信用を失う可能性もあります。
個人情報の管理を適切に行うためには、以下の点に注意しましょう。
収集・利用目的の明確化
最小限のデータ量の収集
適切な保管方法の確保
アクセス制限の実施
従業員への周知・教育
人事データの種類を正しく理解することは、適切な管理を行うために欠かせません。個人情報と非個人情報の違いを理解し、それぞれの特性に応じた適切な管理を実施しましょう。
人事データの管理方法
人事データの管理は、以下の3つのステップに分けられます。
収集
人事データは、採用や入社手続き、勤務管理、給与管理など、さまざまな場面で収集されます。収集する際は、以下の点に注意しましょう。
収集目的や利用目的を明確にする
人事データを収集する目的は、何ですか?採用活動のため?給与計算のため?人事評価のため?目的を明確にすることで、必要な情報のみを収集することができます。
必要な情報のみを収集する
収集する情報は、目的を達成するために必要な情報に限ります。例えば、採用活動のためには、氏名や住所、学歴、職歴などが必要ですが、趣味や宗教などの情報は必要ありません。
本人の同意を得る
個人情報を収集する場合は、本人の同意を得る必要があります。同意書を取得するなどして、本人の意思を確認しましょう。
保管
収集した人事データは、適切に保管する必要があります。保管する際は、以下の点に注意しましょう。
安全な場所で保管する
人事データは、外部からの不正アクセスや紛失、漏えいなどのリスクにさらされています。安全な場所で保管し、アクセス制限を実施しましょう。
法令で定められた期間保管する
人事データは、法令で定められた期間保管する必要があります。例えば、労働基準法では、賃金台帳は3年間、就業規則は5年間の保管が義務付けられています。
廃棄
保管期間が終了した人事データは、適切に廃棄する必要があります。廃棄する際は、以下の点に注意しましょう。
情報漏えいを防止できる方法で廃棄する
シュレッダーや焼却など、情報漏えいを防止できる方法で廃棄しましょう。
収集の際の注意点
収集の際は、以下の点に注意することで、より適切な管理を行うことができます。
情報の収集方法を明確にする
人事データをどのように収集するのか、明確にしておきましょう。例えば、紙の書類で収集するのか、電子データで収集するのか、によって、管理方法が変わります。
収集したデータの利用範囲を明確にする
収集したデータは、どのような目的で利用するのか、明確にしておきましょう。目的外での利用を防ぐためにも、利用範囲を明確にしておくことが大切です。
データの更新頻度を検討する
人事データは、常に更新されています。更新頻度を検討し、適宜更新を行いましょう。
保管の際の注意点
保管の際は、以下の点に注意することで、より安全にデータを保管することができます。
データベースやクラウドストレージを活用する
紙の書類で保管するよりも、データベースやクラウドストレージを活用することで、安全に保管することができます。
アクセス制限を実施する
人事データへのアクセスを制限することで、不正アクセスや情報漏えいを防ぐことができます。
定期的に点検する
保管状況を定期的に点検し、問題がないか確認しましょう。
廃棄の際の注意点
廃棄の際は、以下の点に注意することで、より確実にデータを廃棄することができます。
シュレッダーや焼却などの機器を利用する
シュレッダーや焼却などの機器を利用するなど、情報漏えいを防止できる方法で廃棄しましょう。
廃棄記録を残す
廃棄したデータを記録に残しておきましょう。記録を残しておくことで、万が一の際にも、廃棄したデータが確認できます。
人事データの管理は、労務担当者の重要な責任です。適切な管理を行うことで、従業員の信頼を獲得し、企業の社会的信用を守ることができます。
従業員のプライバシー保護
人事データは、従業員の個人情報を含む重要な情報です。そのため、人事データの管理においては、従業員のプライバシー保護にも配慮する必要があります。従業員のプライバシー保護を実現するためには、以下の点に注意しましょう。
1. 従業員への周知
人事データの収集や利用について、従業員に周知しましょう。具体的には、以下のような事項を記載した文書を作成して、従業員に配布しましょう。
人事データの種類
人事データの収集・利用目的
人事データの保管・廃棄方法
従業員の権利(開示請求権、利用停止請求権など)
また、従業員から個人情報の開示や利用の停止を求められた場合は、速やかに対応するようにしましょう。
2. セキュリティ対策
人事データへの不正アクセスや情報漏えいを防止するために、セキュリティ対策を講じましょう。具体的には、以下のような対策を組み合わせて実施しましょう。
パスワードの設定
データベースへのアクセス制限
ウイルス対策ソフトの導入
定期的な脆弱性診断
3. 従業員教育
従業員自身にも、人事データの取り扱いについて理解してもらいましょう。具体的には、以下のような教育を実施しましょう。
人事データの重要性
個人情報の保護に関する法律
人事データの取り扱いに関するルール
従業員のプライバシー保護は、人事データの管理において重要なポイントです。従業員への周知、セキュリティ対策、従業員教育を組み合わせて、従業員のプライバシーを守りましょう。
人事データの管理とプライバシー、今できること
人事データの管理とプライバシーを守るために、今すぐにできることを解説します。
自社の人事データの管理状況を把握する
まずは、自社の人事データの管理状況を把握しましょう。具体的には、以下のような点をチェックしましょう。
人事データの種類
人事データの収集・利用目的
人事データの保管・廃棄方法
セキュリティ対策の状況
従業員への周知の状況
人事データの管理状況を把握することで、現状の問題点や改善点を洗い出すことができます。
必要に応じて、管理体制を見直す
自社の人事データの管理状況を把握した上で、必要に応じて管理体制を見直しましょう。具体的には、以下のような点について検討しましょう。
収集・利用目的の明確化
必要な情報の収集
本人の同意の取得
安全な保管方法の確保
アクセス制限の実施
定期的な点検
人事データの管理体制を見直すことで、従業員のプライバシーをより確実に守ることができます。
具体的な対策例
人事データの管理体制を見直す際は、以下のような具体的な対策例を参考にしてみてください。
収集・利用目的の明確化
人事データを収集する際には、必ず収集・利用目的を明確にしましょう。収集・利用目的が明確であれば、必要な情報のみを収集し、目的外での利用を防止することができます。
必要な情報の収集
人事データを収集する際には、必要な情報のみを収集しましょう。必要な情報以外を収集することは、従業員のプライバシーを侵害する可能性があります。
本人の同意の取得
個人情報を収集する際には、必ず本人の同意を得ましょう。同意書を取得するなどして、本人の意思を確認しましょう。
安全な保管方法の確保
人事データを保管する際には、安全な方法で保管しましょう。データベースやクラウドストレージを活用するなどして、不正アクセスや情報漏えいを防止しましょう。
アクセス制限の実施
人事データへのアクセスを制限することで、不正アクセスや情報漏えいを防止することができます。役割や業務内容に応じて、アクセス権限を付与しましょう。
定期的な点検
人事データの管理状況を定期的に点検しましょう。問題点があれば、速やかに改善しましょう。
人事データの管理とプライバシーは、労務担当者にとって重要な課題です。今すぐにできることから、取り組みを始めましょう。
自社の人事データの管理状況を把握し、必要に応じて管理体制を見直しましょう。具体的な対策例を参考にして、従業員のプライバシーを守りましょう。
まとめ
人事データの管理とプライバシーは、労務担当者にとって重要な責任です。適切な管理とプライバシー保護を実施することで、従業員の信頼を獲得し、企業の健全な成長に貢献することができます。
人事データの管理とプライバシーを守るために、今すぐにできることは、以下の2つです。
・自社の人事データの棚卸しをする
自社の人事データの種類や収集・利用目的、保管方法などを把握しましょう。現状の問題点や改善点を洗い出すことで、より適切な管理体制を構築することができます。
・具体的な対策を講じる
収集・利用目的の明確化、必要な情報の収集、本人の同意の取得、安全な保管方法の確保、アクセス制限の実施、定期的な点検など、具体的な対策を講じましょう。
皆さんの企業活動が成功する一助になれば幸いです。次回は「リモートワークと労務管理」についてお話しします。お楽しみに!
こんなことについても触れてほしいというようなリクエストもお待ちしておりますのでコメントよろしくお願いいたします!
それでは、良い採用活動を!
最後に
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