【コラム】ヘビの飼育によって得られる恩恵
故・安川雄一郎さんと以前に仕事をさせていただいた際、'カメは適当に飼ってもそれなりに生きてしまう。それが彼らにとって不幸な結果につながっている' とおっしゃっていたのを憶えています。
ある種のヘビも(あくまで'ある種'であってまずい飼い方だとすぐに死んでしまう種も少なくありませんが、、、)まったく同じことが言えますね、とお話ししました。
ある種のヘビや、ある種の個体は文字通り '閉じ込めておくだけ' というような飼い方でもそれなりに生きてしまう。
しかし、もちろんそれでは彼らを恒常的にストレス状態に晒すことになりますし、潜在的な健康リスクを常に抱えることになる。そのことに気づいてすらない、というケースも往々にして見られます。
ヘビを飼育するという趣味は人それぞれで、何を楽しみとするかもまた人それぞれですが、少なくとも彼らができるだけ不安のない生涯を送れるように、管理者がアシストしてあげられると良いということは言うまでもありません。
また、それができればかなり寿命は延長することができる。そしてまた飼育している側の不安も少なくなりますし、同時に彼らから '生きようとする力' を得ることもできるのではないかと思います。
あくまで経験則としての実感ですが、ヘビを健全に・健康に飼うことができている人は暮らしも安定して良いパートナー(恋人や家族)にも恵まれているという印象です。
彼らが飼育者にもたらしてくれる恩恵は決してつまらないものではないし、少なくもない。
少なくとも日常の飼育管理の折々で、私はそう感じています。