ヘビの餌:餌動物の飼育4 カナヘビ類
ヤモリ、スキンク類、カナヘビ類という3種の中でも、カナヘビ類(ニホンカナヘビTakydromus tachydromoides、アオカナヘビTakydromus smaragdinus など)はヘビの餌としては特殊で、これだけに嗜好が偏った種はほとんどおりません。
また、スキンク類を好むヘビからはあまり好まれないことからヤモリの代用餌としての利用が主となります。(ヤモリを好む種では、カナヘビも食べる種、個体が多い)
こうしたことを考えると常時ストックしておく必要はありませんが、何らかの理由でヤモリの供給・給餌ができなくなった時のための ”非常食” としてある程度の数を捕獲飼育しておくとよいかもしれません。
生息場所の特徴としてはヤモリやスキンク類と異なり、水辺にはあまり依存していない印象です。また、花壇や植え込みなど太陽光がたっぷりと射しこむ場所を好む傾向があります。
捕獲方法はスキンク類に準じますが(ヘビの餌:⑩餌動物の飼育3 スキンク類|cobra_thief (note.com))、カナヘビは小範囲にたくさんの数が集まっている傾向があるようですので、捕獲の難易度という点は若干低いと言えるかもしれません。
体型はヤモリやスキンクと比較すると細長く、一見するとヘビが飲み込みやすいように見えますが、背面に強いキールがあること、表皮がかなり堅いことなどから消化はあまりよくないようで、嚥下から排泄までの時間は他の2種(ヤモリ・スキンク類)と比べると長く要する傾向があります。
飼育管理はヤモリやスキンク類と同様で、特に難しい点などはありません。ヘビの餌としては ”サブ” 的ですが、爬虫類飼育の入門動物としては飼育のしやすい素晴らしい愛玩動物だと言えます。