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ミノルくんは復習をする

Bonjour les enfants !

こんにちは。フランス語翻訳家のそよそよです🦊🍃。


今日は、前回書いた『「じかん」のこと』という記事に関連して、私が出会った友人たちの、ちょっと独特な「じかん」術を文章にしてみたいと思います。


高校生の頃、いつも学年でトップの成績だったミノルくんに道でばったり会ったことがある。私はなにか話してみたくなり、あいさつをして、少し一緒に歩いたところで聞いてみた。

「ミノルくんはさ、毎日どれくらい勉強してる?」

もうすぐテストだから、今は机には向かわないでゆっくりしてるよ」

「え!じゃあいつ勉強するの?」

「テスト終わったらすぐ。間違えたとこ悔しいから、その方がよりちゃんと覚えられる気がして。逆にテストは自分のコンディションがだいじだから、少なくとも1週間前には勉強はほぼしないようにして、すごい昼寝したり、たくさん歩いたり。」

「そうなの!?(おもしろい、もっと聞きたい...)」

私はこの時の会話を大人になってもずーっと覚えている。ミノルくんはその後、現役で東大に入った。もともと天才肌な感じは否めないけれど、彼の成績は独特の「じかん」の思想で成り立っているような気がしていた。



またしばらくして、朝の登校の時に、仲良しだったアキという女の子に会った。アキはある時から急に成績が良くなり、雰囲気が明るくなった。

「アキ、最近楽しそうだね。この前、成績上位の方にいたの見たよ〜。すごいね☺️。」

「ある本を読んでさ。試験の時に一番良いテンションになるように、試験が近づいてきたら自分の気持ちを少しずつ高めるようにしてるんだ。」


私はこの時、なぜかその本のタイトルを聞いてはいけない気がして聞かなかったのだけど、もしかしたら当時の私にはまだ馴染まない思想の本だったのかもしれない。でも、その後、たくさんの本を読む中で私はその本に出会ったんじゃないかと思う。今ならアキの言うことに心から同意できるもの。

アキは、希望通りに現役で北大に入った。



成績が良い人も、勉強より遊びが好きな人も、特に友人として何も変わらないし、みんなそれぞれに好きだった。

でも、ミノルくんとアキの力みのない感じや、なんだかいつもちょっとうきうきしている様子が気になっていた。


つらくなるほどがんばらなくても、行きたい場所へいっているふたり。

そのバランスに惹かれて、道で会うと話しかけていた私(笑)


ふたりは、じかんと仲が良い。

私の「じかん」の捉え方は、ふたりとの会話が影響しているのかもしれない、と昨日ふと思った。あのふたりが読んだ(だろう)本は、学校の図書館にあったのだろうか(私は、読書家だったミノルくんも何か良い本を読んだのではと思っている)。ふたりはよく図書室にいた。


そう思うと、学校の図書室ってすごい場所だ。

その選書の仕事があれば、いつかしてみたいと思うほど📕。



そして、最後に🌷

テスト前はゆっくりして、テスト後に勉強をするという行為は、「人によく思われよう」という気持ちがない、純粋な在り方だと感じる。

良い点数を取ったら安心、というところにいない。

どれだけ自分に身につくか、というところに集中している。



さて、これからみぃちゃん👶がどんどん大きくなっていく我が家。

勉強に関してどんな物語が生まれていくか、ちょっと楽しみです。



そよそよ

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