80歳夫婦イタリア絵画旅行記 (10)
【イタリア・あの愛しい人達に】
カスティリオーネ・オローナ
(1)新約聖書洗礼者ヨハネ伝
列車を降りて、丸1時間半二人で歩き (スマホの写真では場所・月日・時間まで各画像と共に表示されていました ) 丸い石の石畳みの坂を登り切って漸く辿り着いたカスティリオーネ・オローナの参事会教会。 受付では50才代くらいの二人の女性が笑顔で歓待してくれました。50年振りに来れたことを伝えると、二人は一層暖かく迎えてくれました。私も感激して何故か胸一杯になりました。
片方の女性が早速真っ先に案内してくれたのは一番奥にある洗礼堂でした。扉が開けられ一歩踏み込むと同時にどっと懐かしいまでのマソリーノ・ダ・パニカーレ (1383〜1447年) のフレスコ画が……。
【洗礼者ヨハネ伝】の各場面が小さい堂内一面を満たしていました。二度目とは言うものの殆ど前回の記憶とは結びつきませんでしたが、この絵に対する思いだけは印象強く残っていました。それはむしろその後に見て来た画集で培われた記憶かも知れません。
[新訳聖書のヨハネ伝]では
ここに描かれているのはバプテスマのヨハネ
と言われ ( ヨハネと言う名の人は多く、キリストに関連する身近な人にも数人いるようで) 、ヨルダン川でキリストに洗礼を授けたヨハネのことです。 ユダヤ王ヘロデが再婚したことについてこのヨハネが叱責し、その妻であるヘロデヤにもヨハネは恨みを買って捕らわれて投獄されました。ヘロデ王の誕生日(ヘロデの宴) にヘロデヤは娘サロメに舞を舞わせ、サロメはその褒美を王から約束されます。そしてサロメは実母ヘロデヤに唆されて、ヘロデ王に褒美としてヨハネの首を要求し斬首させ、サロメは母ヘロデヤにそのヨハネの首を差し出した……と言うものです。
*拙い文をお読み頂きありがとうございました
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