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挑戦できる時間は有限だけど、挑戦する気持ちは無限に持っていたい【ご自愛日記75日目】

9位だった……!

どわー!!!!!

って仕事帰りの電車の中で腹の底から叫びそうになるのを必死でこらえました。

きゅ、9位って! すご!! えっ128作品中の、9番目?! 誰の話?! あ、私か!! すごいじゃん私!! 投票してくださった6人の皆さん愛してる!!! 読んでくださった人みんな幸せになれ!!!

腹の中大騒ぎ

というアガるしかないテンションと、

あと一歩だったやん……そんでまだまだ上がおるやん……

遠い目

とハンカチをギリギリ噛むような悔しさで、マスクの下の情緒はぐちゃぐちゃになりました。


これが、本気で勝負をかけに行った、ってことなんですね。この感覚、久しぶりすぎて、ほぼ初めてと勘違いするような感情を味わっておりまして、気づきました。


これ、あれだな。
応募記事↓に書いた、20年前のあの気持ちと同じだ。

賞には手が届かなかったけど、私の声は誰かに確実に届いたと実感した、あの感情。
そうだ〜素直に嬉しい気持ちと、「これワンチャンあったんじゃ?」っていう歯がゆさとが複雑に絡み合うやつ。
そして、「私にとって『書く』の選択は誤答ではないらしいぞ」という小さな自信。

反旗を一つ、取り戻した気がします。


ことばと広告さん、貴重な機会をありがとうございました。モノカキングダムがなかったら、私はずっとあの冬の反旗のことを忘れていた、もしくは忘れたふりをし続けていたと思います。


私には書くことがある。
挑戦できる時間は有限だけど、挑戦する気持ちは無限に持っていたい。


と、ここまで下書きにしていたら。


紫吹はるさんに、丁寧な感想をいただきました。記事のご紹介までいただいてしまって……!

静かな語り口の中に、熱意が込められている作品。こういうものに出逢えた時に、あぁ、noteをやっていて良かったなぁと思う。(中略)一緒に頑張りましょ、と、その旗に手を掛けて言いたい。こんなに、心に訴えかけてくる文章書けるんだから、もっともっと自信持って下さい。大丈夫です。未来は明るいはずだと信じて。

紫吹はるさんの記事より


ハッとしました。あ、そうだ、って思いました。
私めっちゃうざい人になってた。
自信ないだの書きたいのに書けないだの。
そんなん言うてる場合やない。もう私の声は届いている。受け取ってくださる人がいる、しかもたくさん。
私が「書けない」とか言っちゃうことが、私に声をかけ、応援してくださる方にとって、どれだけ失礼なことか。

すみませんでした……

私の応募作品にコメントをいただいた方々にも、本当にごめんなさいでした……

「ひきこまれた」「静かな中に熱意」「一緒に頑張ろう」……

そんなコメントをたくさんいただいて、しかも、この作品で初めて100を超えるスキをいただいて。
もう文章が書けないなんて言わないよ絶対。


「静かだけれど伝わってくる熱」の秘密があります。


今回の応募記事は、最初から「静かな文章」を意識して書いてたわけではなかったんですが、これには少し秘密があって。
一緒に書こう、と言ってくださる皆さんにも、恩返しというか、共有したいというか、少しでも参考になればと思って、ここで白状してみますね。

実はこの記事を書き出したのは、図書館でした。
空き時間を過ごすために入った図書館で、「オール読物」をぱらぱらめくっていたところ、万城目学さんの「エッセイの書き方教えます」という記事を見つけたんです。


万城目さんは、

自分を突き放して書くべし

要旨です

とおっしゃっておられました。私はこれをすぐには理解できなくて、記事を何回も何回も読み直しました。
結果、万城目さんの言葉を自分なりに解釈しました。

あんまりにも自分にべったりすがりついてもたれかかって書くと、
読み手にはとても居心地悪く感じられるものである

あくまで私の解釈ですが……


さっそくPCを取り出した私。
ためしに思いついたことからつらつら書いてみよう。
何が出てくるかは、このときはわからなかったんですが、いざPCのキーボードに手を置いた瞬間、わーっと出てきたのがこの記事の冒頭部分でした。
そこから、ひととおり思いつくままに書いて、翌日まで寝かせて、あらためて読んで自分で「気持ち悪っ」って感じたところをゴリゴリ削って書き足して、また寝かせて読み直して削って書いて……

で、あの記事になりました。

記事を書きながら「これ、なんか見たことあるやつだな」と思ってましたが、ずっと思い出せなくて。
投稿後、コメントに「静かに、でも熱意が伝わってきて」と複数の方に書いていただいてて、やっと思い出しました。

あー、ラフマのピアコンだ。



このピアノ協奏曲、昔からめちゃくちゃ好きなんですけど。
応募記事のイメージこれです。いや、あのエッセイのエピソードからしたら大げさやん? って思われるかもしれませんが、私にはこれくらいのスケールで悩んで苦しんで見つけた「書くという道」だし、仮にそうじゃなかったとしても、せめて未来には、第3楽章のラストみたいな結果につなげていきたいって思うんです。ちょっとかっこよすぎか。


ありがとう読者の皆さん。もう卑屈な物言いはしません。出会ってくださったことに感謝です。コメントのお返しが下手でごめんなさい。
ありがとうモノカキングダム。予想していなかった素敵な出会いがたくさんありました。何より、「書く自分」が、自分自身にはっきり見えました。



風の強い冬の日に、だけど日の当たる場所で、取り戻した反旗が翻り始めています。

寝る前にストレッチ。

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