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星生山 朝駆け
山に詳しい方なら「朝駆け」という言葉は耳慣れているかもしれませんが、「朝駆け」とは日の出前に山に入り、日の出を拝んで下山するスタイルのことを言います。
先日久しぶりに連休×好天という条件が重なったため、朝駆けを決行することに。問題はどの山に入るかなのですが、暗闇の中を進むことになるので、遭難のリスクを減らすため行き慣れた山を選びます。
そこで今回は大分県くじゅう連山の中で「星生山」を選択しました。
前日荷物の準備をして夕方3時間程度仮眠。
0時過ぎに出発し、野兎やシカと遭遇しながら、2時半前に牧ノ戸峠着。すでに駐車場は半分程度埋まっています。車を降りると
これでもかというほど満天の星
これぞ山の醍醐味です。
3時20分入山。ちらちらほかの方のヘッデンの明かりが見えます。さすが人気の山くじゅう。
もう月も入ってしまい、開けた場所ではより星空が鮮明に。数が多すぎて何が何の星座だか。
明らかなのは南方の低いさそり座。しかもすぐ側が白っぽいので天の川かな(視力が悪いのが悔やまれる)
視界の端では流れ星も。
4時半も近くなると空が焼け始め、それに伴いあれほどあった星たちはいつの間にか無くなっていく。
5時前星生山山頂着。誰かいると思っていたのに、誰もいない。気温は1℃。風はそれぼど強くないのですが、当然寒い。
あっという間に景色が一変。
暫く滞在して下山しました。
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霜柱って冬の季語なんですよね。
作句したいのに、頭に浮かぶのは仙台銘菓の「霜ばしら」
お茶のお稽古でいただいたことがありますが、口に入れるとふわっとなくなる、繊細なお菓子です。
下山後は竹田のラムネ温泉
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何度来ても飽きない場所。
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星が生まれる山と書いて星生山ですが、実は仏教用語の「法性」に由来します。
法性とは、万物の本性。あるがままの姿のこと。
暗闇の世界から黎明を抜け、太陽が眩しく輝くまで、山の中では自然のあるがままを感じます。
日常ではよく忘れてしまう感覚です。
2019年、アフガニスタンで人道支援を行なっている最中、銃撃され命を落とされた中村哲先生。
去年『荒野に希望の灯をともす』という中村先生のドキュメンタリー映画が上映されました。そこで印象に残っている言葉があります。
人間は大自然の一部であって、自然のおこぼれに預かって慎ましい生を得ているにすぎない存在
山に入ると先生の言葉が深く心に響いてきます。