「東方キャノンボール」最大の問題点——空き時間にできないソシャゲはこの先生きのこれるのか
こんにちは、Cahierです。いきなり古のネットミームの副題ですいません。コロナ、やばいですね。今日、緊急事態宣言が出されましたけど、後でこの記事を読み直して「そんなこともあったなあ」となる日が来るんでしょうかね。
ところで僕、平日はバッチリ外食してるんですが、これ怒られませんかね?
というわけで、今日は「東方キャノンボール」の話をします。もうすぐイベントも終わりますが。
今回は「東方キャノンボール」に文句を言う回です。「東方キャノンボール」布教noteなのにそんなことしていいのか、とも思いますが、いいところを挙げているだけでは前に進めないので……。
東方キャノンボール概説
今日はゲーム部分に踏み入った話をするので、分からない人向けに基本的な説明はしておきましょうかね。「東方キャノンボール」をやっている人はこの部分は読まなくていいです。
皆さん、「東方キャノンボール」の「ジャンル」は何だか知ってますか?大体、ゲームには「ジャンル」が設定されています。たいていの場合、このジャンルは分類上のものではなく、そのゲームの内容を端的に述べたものになります。ゲームの一番の「売り」の部分がジャンルに反映されている場合が多いような気がしますね。「東方キャノンボール」のジャンルは「スマートフォン向け東方ボードゲーム」。そう、「ボードゲーム」なんです。
これが「東方キャノンボール」のゲーム部分です。実は「東方キャノンボール」ってすごろくなんですよ。
すごろくといっても、人生ゲームみたいにゴールが決まっているわけではないんですね。どちらかといえば「マリオパーティ」や「桃鉄」に近い感じですね。右上にキャラクターのアイコンが並んでおり、その左下に「500CB」って書いてあるんですが、これが「マリオパーティ」で言うところの「コイン」ですね。CBの読み方はもちろん「キャノンボール」。キャノンボールって要するにゲーム内通貨のことなんですよ。公式略称に倣ってキャノンボールのことは今後CBと表記しますね。
次にマスの紹介をしますと、青いマスはCBがもらえるマスです。赤いマスは逆に減るマスです。黄色いマスは「マリオパーティ」で言うところの「カプセル」がもらえるマスです。右下に「Lv1」と書かれている靄がありますが、これは「バトルマス」というもので、このマスに止まると「バトル」が発生します。「バトル」の話は今回はしないので詳しくは割愛。画面の四隅にある台座のついたマスは「シンボル」。「桃鉄」で言うところの物件で、2ターンに1度収益が発生します。
で、左下に「バトルに勝利しよう!」って書いてあると思うんですが、これが勝利条件ですね。「東方CB」には4つのルールが用意されています。「総資産」、「配達」、「ポイント」、「レース」の4つです。このうち「レース」ルールのステージはめったにないので割愛します。
「総資産」は、既定の額のCBに最初に到達したプレイヤーが勝利します。ひたすらお金を集めればいい単純なルールですね。
「配達」は規定数のシンボルを購入することが勝利条件のルールです。シンボルを集めるとゴールマスが出現するので、そこに止まると勝利です。
「ポイント」は上の画面に写っているルールですね。バトルマスに止まり、規定数バトルに勝利することが勝利条件です。「配達」ルールと違い、勝利回数が規定数に達した時点でゲームが終了します。
最後に、リザルトの説明をします。
これがリザルト画面です。このゲームはいわゆる「ソシャゲ」なので、こんな感じでキャラを強化するのに使う素材がいろいろドロップします。このアイテムドロップですが、ルール問わずクリア時のCBが多ければ多いほどドロップが多くなるという仕組みなんですね。
勘が良い方はもうお気づきかもしれませんが、この仕様にこのゲーム最大の問題点があります。
「東方CB」は何が悪かったのか——「AP効率」の罠
ここからはこのゲームの(おそらくは)最大の問題点について書いていきます。
ソシャゲには「周回」という行為がつきものです。クリア済みのステージを何度もプレイし、ドロップアイテムを稼ぐこと、それが「周回」です。当然、「周回」にあたっては1回当たりのプレイ時間が短ければ短いほど効率いいわけです。
一方で、ソシャゲには大抵「スタミナ」や「AP」という数値が設定されています。これは、ステージ開始時に消費され、3~5分に1ずつ回復するゲームが多いです。例えば、消費AP30のステージは、1.5~2.5時間に1回しかプレイできない計算になります。
なので、周回の効率を考えるときは「時間効率」(単位時間当たりのドロップ数)と「AP効率」(単位AP当たりのドロップ数)について考える必要があるわけです。たいていのソシャゲはAPを回復する手段が課金要素として用意されているので、資金が豊富なプレイヤーは時間効率の良いステージを周回し、無課金のプレイヤーはAP効率の良いステージを周回すればよいわけです。
さて、では「東方CB」の話に戻りましょうか。前述の通り、「東方CB」のアイテムドロップはステージクリア時のCBの量に依存しています。なので、AP効率をよくするためには、1回のプレイの中での獲得CBを最大化する必要があります。そして、CBの獲得手段は、主にプラスマスからの獲得、バトルの勝利報酬、シンボルからの収益などです(ほかにもありますが割愛)。すごろくなので、当然これらのマスに止まれるのは基本的には1ターンにつき1回です。もうお分かりですね?「東方CB」においてはAP効率を最大化するためにはプレイを最大限引き延ばさなければならないんです。
ソシャゲというのは基本的には空き時間にプレイされることが想定されていると思います。多分。なので、「周回」といった場合には、基本的には1ステージのプレイ時間は長くても5分を超えることはないのではないでしょうか。で、「東方CB」はどうかというと、15分。AP効率を最大化するには、1プレイ当たり15分も費やさなければならないんです。この「稼ぎ」=「遅延」という仕様の最大の標的となったのが「配達」ルールです。自分やCPUがゴールさえしなければよいので、「遅延」を行いやすかったんですね。
この仕様の質の悪いところは、遅延による稼ぎが時間効率もよかったこと。リリース当時、「東方CB」プレイヤーはみんなこぞって配達ルールのステージを周回していました。15分もかけて。
みなさん、ソシャゲやっている人は大体朝起きて登校・出勤するまでの空き時間にAPを消化すると思うんですが、1プレイ15分もかかるステージを忙しい朝に何回もプレイすることなんてできないわけですよ。「東方CB」は空き時間にできないソシャゲだったんです。
そして、時は流れて……
はい、「だった」と過去形になっていることからわかるように、実はここまで書いてきた惨状はリリース当初のことで、今は結構改善されています。
運営が最初に打った対策は、「ターンレート」制の導入です。これにより、一部のステージでは早くクリアすればするほど獲得CBにボーナスが入るようになりました。特に、遅延稼ぎの標的となった「配達」ルールのステージでは、残りターン数に応じて獲得CBへのペナルティも発生するようになったため、一概に「配達」ステージが効率が良いと言える状況では言えなくなりました(相変わらずAP効率は良いですが)。これにより、時間効率では「総資産」ルールや「ポイント」ルールが勝るようになりました。
さらに、大きな転機となったのは「クエストスキップチケット」の実装です。これは、すでにクリア済みのステージは、プレイをスキップしてドロップアイテムのみを獲得できるという画期的なアイテムです。1日3枚もらえ、さらにゲーム内通貨で毎月20枚まで買えます。イベントの報酬や課金でも手に入ります。
このチケットのすごいところは、手動でプレイするよりもはるかにレアドロップしやすいというところです。時間効率だけでなく、AP効率も手動でプレイするより高いんです。
こんな感じで、リリース時は酷評されていた「東方CB」も、今ではそこそこ遊べる、というか遊ぶ必要がないゲームになっています。ソシャゲの周回なんて苦痛でしかないんだから、遊ぶ必要はないに越したことはありませんからね。このゲーム、キャラの強化素材さえ調達できればガチャをほぼ回す必要がないゲームなので、ソシャゲはちょっと……という方にも自信を持ってお勧めできます。運営のレスポンスもよいので、これから始める人はストレスなくゲームを進めることができると思います。
だから、みんな「東方CB」をやってくれ~~~~~~~~~~~~~~~。
今日はここまで。次回更新日は未定です。多分『ゴールデンカムイ』か『ワンパンマン』か『ONE PIECE』の話をします。『横山三国志』は無料期間が終わってしまっていたので延期します。ゴメンね。
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