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だいぶ間が空いてしまったが… アニメ業界の忙しさ

社会人三ヶ月目に突入してかなりの時間を削られてしまったため、かなり更新が滞ってしまった。こうやって少しずつ企業に自分の時間を奪われていくのだろうか…

今回はアニメ業界の忙しさについてつらつら書いていこうと思う。前回同様、この文章は筆者の主観と偏見に満ちているので、メディアリテラシーを養うために流し読みする程度にとどめてほしい。では早速本題。

結論から言うとアニメ業界は忙しい。

と言うのも、アニメ業界を含むエンタメ業界は基本全部忙しいのではないだろうか。
例えば考えてみて欲しいのだけれど、エンタメ業界は今までと同じものを作ったところで基本的には売れない。つまり、常に新しいものを作る必要がある。ヒットの法則みたいな迷信じみたものも存在するようだけれど、それだって結果論でその法則を見つけるまでには新しいことに取り組み続けるというフローがある。
常に新しいことに挑戦しなくてはならないのに、仕事が楽なはずがない。

さらに、アニメの場合はプロジェクトに関わっている人間の数が尋常じゃない。
自主制作アニメは別として、アニメは1話で大体1,500万円以上かかる。さらにこの金額は年々上昇している。
「新作を出せば必ず売れる」作品はさておき、こんな大金を13話分も用意するのは個人はもとより企業でも相当体力がないと無理。だから大勢の人間が関わるのだけれど、キツいのはここで、「このアニメでイベントをしたい!」や「このアニメのグッズを作りたい!」みたいな話になると、関わっている人間全員の許可、いわゆる「監修」が必要になる。あとはご想像の通りで、出資者の中にはメールの返信が早い人もいれば遅い人もいる。それは単純にサボり癖とかではなくて忙しい場合もあると思うのだけれど、1人でも賛成意見が欠けてしまうと先ほどのようなイベントやグッズの話は前に進まないので、非常にめんどくて仕事が忙しくなる原因になるのだ。
ちなみに、この「大勢が集まって〜」がいわゆる制作委員会だったりする。

と、ここまで書いて来たのはいわゆるアニメメーカーサイドの仕事。
では、アニメスタジオはどうなのか。
僕はアニメスタジオで働いた経験はないので聞いた話ベースになってしまうのだけれど、「「クソ忙しい」」らしい。

どう忙しいのかはスタジオによっても大きく異なるらしい。そもそもアニメスタジオは基本的には元請と下請で構成されている。みんなが知っているスタジオというのは基本的には元請で、メーカーから仕事をもらってくる会社。

元請が忙しい理由は簡単で、単純に仕事が多いらしい。
自社の制作進行に加えて下請の進行管理も行わなくてはならないんだよな…
アニメ「SHIROBAKO」の宮森、忙しそうだった…
ちなみに、武蔵のアニメーションの上位レイヤー、宮森の上司なんかは劇中にもあったようにメーカーサイドとの折衝もあるため板挟みになって忙しくなる。
自分の作業もあるのに打ち合わせだの営業だのも同時進行で行うなんてプロフェッショナルすぎる。

次に下請について、正直彼らは激務は激務らしいのだが、特に漆黒企業が多いらしい。
僕は別に彼らのネガキャンをしたいわけではないというのは先に書いておく。

下請会社ともなると来た仕事は全部やるくらいの勢いが必要なのだ。先ほど述べたアニメ1話あたりにかかるコストの話だが、あれはそっくりそのままアニメスタジオに入るわけではなく、音声だけでも例えば声優さんがいたり、声優さんの声を収録する収録スタジオを押さえたり(僕もびっくりしたのだが、収録スタジオはめちゃくちゃ高い!)、もちろん収録するには機材やそれ専門のスタッフが必要なので彼らも雇ったり…と、色々とお金がかかるのだ…

そんな中でアニメスタジオ、さらに下請のアニメスタジオにはいる収入はどれくらいかというと、さすがに僕もそこまで具体的な数字は実は知らない…
取れる仕事は全て取り、それでやっと会社を維持していける。そうなると新しいことに挑戦したり投資したりはなかなか余裕がなくてできない。いわゆる自転車操業に近いのかもしれない。そりゃ忙しいぜ…


グダグダと愚痴のような文章になってしまったが、どんなに辛くても忙しくても、エンドロールに自分の名前が載った時の感動は半端ないので、こんな駄文に騙されず、アニメ業界についてディグってほしい。
次回はもう少し明るい話題を書く。書いてて鬱になる。



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