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都市伝説の調査業務がホワイトなはずなし!(レビュー:『都市伝説解体センター体験版』)
集英社ゲームズが開発中のデジタルゲーム『都市伝説解体センター』の無料体験版が配信された。配信期間は10月31日(木)24時まで。
こちらは週刊少年ジャンプの記事ページでもたびたび取り扱われており、ホラークラスタの人間としては興味をそそられる内容であった。(ジャンプのデジタル版が配信された当初、「記事ページも収録してくれ」とたびたびアンケを書いたのは無駄ではなかった)
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というわけで、私も早速プレイしてみたので、簡単に感想を書いてみたい。
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本作の主人公は福来あざみちゃん。「変なモノが視える」ことを苦にして都市伝説解体センターを頼るも、センター長の策略により、「呪いの椅子により呪われた上に、椅子を破壊した罪で労働させられる」という、かなりムチャクチャ&ブラックな形でセンターの調査員へと就任する。ツッコミどころ溢れる強引すぎる導入だが良くも悪くもジャンプまんがらしいノリだ。
本作はアドベンチャーゲーム形式となっている。古くは『ファミコン探偵倶楽部』『さんまの名探偵』などを思い浮かべて頂くと良いだろうか。画面上に現れる怪しい箇所を選択して情報を集めていく形式だ。
とはいえ、昔のゲームに比べると遥かにユーザーフレンドリーで、ほとんどが無駄に終わる選択肢を総ざらいしたり、怪しい場所を不毛にクリックし続けるようなプレイは必要とされない。概ね、その場に出ている選択肢を順に見ていくだけで証拠は集まっていく。
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それだと機械的に進みすぎるように感じるが、そこで「メガネをかけることでサイコメトリー能力が発動する」ギミックが効いてくる。画像では「過去にそこに存在した人物」が幽霊じみて見えている。
これがあるため、実際のプレイ感的には「能動的に視界を切り替えている」感覚が生まれ、平面的なポチポチではない重層感が生まれている。
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ある程度の情報が集まると、このような謎解きパートが挟まる。ちょっと考えさせられるが選択肢は9つだけで決して難しくはなく、ストレスフリーな作りとなっている。全体的には「物語を楽しむ」のがメインで、そこに「自分で謎を解いてる感」をフレーバー的に散らして「ゲーム」に仕上げている感覚だ。
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情報収集に関して言えば、SNSパートが挟まるのも現代的に感じた。いま主人公たちが調査している事件がSNSではどのように噂されているかを確認できる。画像はSNSのバズツイートに対して、主人公とパートナーが論評している姿だ。
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気になるワードを見つけると検索対象となる語句が増える。これらの語句を組み合わせて新たな検索結果を確認し、さらに情報を集める……といった流れだ。「集めた証拠3/3」と左上にある通り、どこまで情報を集めれば次に進めるかが明確化されており、この辺りもストレスフリー。
このように本作は「怪しい箇所」を調査し、「人物」に話しかけ、「SNS」で検索し……得られた情報を綜合して、謎解きパートで一つ一つ疑問を解決していく……という形を取っている。
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そして、調査員が一定の情報を集めきると、キービジュアルにも採用された、この印象的なシーンへと移る。千里眼の能力を持つセンター長は、調査員による調査結果を事務所で収集しており、安楽椅子探偵よろしく答えを導き出すのである。「一定の証拠が集まれば自動的に真相を悟る」有り様は、JCCの探偵、九十九十九を彷彿とさせる。
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体験版で描かれるストーリーは「その事件で発生している都市伝説の特定」と、「その暫定的な対処」までである。「都市伝説に見せかけて人が起こした事件」といった感じではなく、きちんとした(?)オカルトモノと思われる。
ただし、体験版の様子では、都市伝説との不幸なエンカウントといった感じではなく、人物間の錯綜した関係性、そして何者かの意図が背後にありそうな雰囲気を醸している。人間ドラマ要素がどの程度ホラーに欲しいかは人によるだろう。実際、この後の話でどの程度そういった要素が入ってくるのかはまだ分からないが……。
音楽は秀逸。操作性も非常に良い。メニュー画面で見られる細々とした情報量の多さも楽しめる人は楽しめるだろう。ビジュアルはピクセルアートだが安っぽさもなく、演出も強い。体験版は総じて完成度の高いゲームだと思う。
以下、最後は支援者向けのオマケ(個人的なコメント)です。
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