雨宮純が選ぶ、2022年の陰謀論トップ10(後編)
2022年は神真都Qに参政党と、陰謀論絡みの団体が勃興し世間を驚かせる中、様々な陰謀論が流行した。後編でも引き続き、2022年の陰謀論を紹介する。
5位. 人類の文明は約200年前に起きた核攻撃と泥の洪水でリセットされている(マッドフラッド-タルタリア陰謀論)
2021年に日本に上陸したマッドフラッド-タルタリア陰謀論は2022年も引き続き流行し定着、このネタだけで陰謀論インフルエンサーの笹原俊が一冊本を出版してしまった。
さらに、2022年はマッドフラッドフェスやマッドフラッドミーティングといったイベントも行われ、マッドフラッドのコミュニティは着実に成長している。
そして、横浜マッドフラッドフェスには参政党の秋田選挙区から出馬した伊東氏(ホツマツタエ研究家)が登壇しており、危うく地球平面説・マッドフラッド議員が誕生してしまうところであった。
さらにこの伊東氏は、参政党の名前を出した上で陰謀論インフルエンサーの笹原氏と2人でイベントを開催していた。この件について、参政党からのコメントは特にされていない。
4位. 小麦は戦後にGHQが持ち込んだものであり、戦前の日本には存在しなかった
参政党が繰り出す珍説の中でも、最も注目されたのがこれだろう。参院選の比例代表候補であり、党の中心人物である吉野氏が度々主張していた説だが、「古典落語の時そば・時うどんや、明治時代からパンを売っている木村屋はどうなるのか?」と、少し考えれば奇妙な点にすぐ気付くにも関わらず訂正する様子が見られず、参政党の中でも疑問視する向きが見られないことから「参政党員は大丈夫なのか」と話題になった。
こちらの動画でも「意見は変えません!香川のうどんも大阪の粉物文化も全部戦後です!」と言い切っている。神谷氏も否定しない上、「広島のお好み焼きも戦後ですよ!」と合いの手を入れている(広島のお好み焼きが戦後なのは確かだが、その前身である一銭洋食が戦前から存在したため、持ち出す例として適切ではない)のでこの説に賛成と取られても仕方がないだろう。
参政党がこのような主張を繰り広げたため、香川2区選出の玉木氏が「香川県では戦前から小麦を栽培していた」旨のツイートをする事態にもなった。
さらに神谷氏自身がピザを食べている画像が発掘されたり、山梨選挙区から立候補していた人物がパン工房の経営者だったりと「主張以前に言っていることとやっていることが違いすぎる」という批判が発生した。
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