日曜劇場「海に眠るダイヤモンド」第1話を観て~いづみは誰?~
2024年10月期のドラマもほぼ出そろいました。って、もう11月になってるよ。
前回のように曜日ごとにまとめたいと思っていたけど、もう中間ぐらいまで進んでいるドラマもあるので、とりあえず今観ているドラマの紹介と感想をまとめていくことにします。
まずは今期一番楽しみにしていた、こちら。
日曜劇場「海に眠るダイヤモンド」
TBS系 日曜PM9:00~
出演:神木隆之介、杉咲花、斎藤工ほか
脚本:野木亜希子(オリジナル)
主題歌:King Gnu『ねっこ』
私が絶大な信頼を寄せているあのチームによる連ドラが、日曜劇場に!
あのチームとは、
脚本:野木亜希子、監督:塚原あゆ子、プロデューサー:新井順子のお三方のことです。代表作にドラマ「アンナチュラル」「MIU404」、そして映画「ラストマイル」などの作品がある。
こちらの記事でもこのチームについて少し書かせてもらっています↓
第1話を観ました。2回観ました。
石炭産業で躍進した長崎県・端島を舞台とする壮大なストーリー。という前情報しか持っていなかった私は、昭和っぽさ全開の神木隆之介と杉咲花の姿を想像し、それだけでも素晴らしいドラマになるだろうと感じていた。
でも、ドラマが始まってすぐに映し出されたのは2018年の東京。
なんと、そこには金髪ホスト姿の神木隆之介が。
いやいや、聞いてないよーと一瞬思ったが、こういう神木くんもいい!
神木くんは現代(東京)のホスト・玲央と、昭和(端島)の炭鉱職員・鉄平という二役を演じている。この二人は正反対といってもいいキャラクターである。どこかやさぐれている雰囲気の玲央と、熱くまっすぐな鉄平。その演じ分け、さすがでした。
ホストの玲央(神木隆之介)に、突然「私と、結婚しない?」とプロポーズする謎の婦人・いづみ(宮本信子)。玲央がいづみの忘れられない人に似ているという。二人で長崎・端島へ向かうことになったのだが、いづみは島に着く直前にフェリーで泣き崩れる。
いづみと玲央を中心に描かれる現代パートと、1950年代の端島パートが時代を超えてリンクするように描かれている。いづみが玲央に向けて発した言葉と、端島での鉄平の言動が重なり、そこがポイントなり時代が切り替わる。
上手いですよね、さすが野木さん。好きなんです、こういう脚本。
で、いづみは一体何者なのか?
このドラマ、端島パートで出てくる主要女性メンバーというか、ヒロインが3人いる。
朝子(杉咲花):鉄平や百合子と幼馴染で、食堂の看板娘
百合子(土屋太鳳):長崎の大学を出て鉄平らとともに端島に帰ってきた
リナ(池田エライザ):訳ありで端島にやってきた歌手
この3人のうちの誰かがいづみだと考えられる。
でも、年齢が合わないような。1955年に22歳だとして、2018年は85歳。いづみ、85歳にしては若く見えるけど、あり得るか。
第1話冒頭は、端島から出てきたであろう小さな船で、リナが赤ん坊を抱えているシーンから始まる。そのまま現代パートへ移るので、リナがいづみなのだろうと思わされる。
それから終盤では、リナに対して鉄平が発した「人生変えたくないか?ここから変えたくないか?」というセリフそのままを、現代のいづみが玲央に向けて言うというシーンがある。そんなことからもいづみはリナなのかと思ってしまいそうなのだが、1話を観なおした時に私は気づいてしまった。このリナと鉄平のやりとりを、朝子はすぐ近くで見ている。
やっぱり、いづみは朝子なのでは?
やっぱりと言ったのは、いづみが朝子であってほしいという願望というか、いづみのしぐさの中に朝子が見えたような気がしていたから。
玲央とデートするときのいづみさんは、どこか乙女のようだし、嬉しそうにするしぐさが本当に可愛らしいんですよね。
そして、杉咲花ちゃん演じる朝子も、鉄平のことを好きすぎる感じが本当に可愛い。
百合子(土屋太鳳)が鉄平ではなく賢将(清水尋也)と付き合っていると知ったときの朝子、というか杉咲花ちゃん。その嬉しさを表現するお芝居があまりに自然で可愛いし、鉄平のことをずっと片思いしている感じが、もう本当に可愛すぎて、個人的にはすっかり朝子推しになってしまった。
第1話では、端島にやってきた謎の女ということで、リナがヒロインとなるようなストーリーとして描かれていたが、これから朝子や百合子の物語も少しずつ描かれていくだろう。もちろん鉄平との関係がどうなっていくのかも、楽しみだよねぇ。
公式サイトの紹介に「70年にわたる愛と青春と友情、そして家族の壮大なヒューマンラブエンターテインメント」とあったのだが、思っていたよりも「ラブ」の要素が多めの日曜劇場になりそうで、そこにけっこうワクワクしてしまうのは私だけでしょうか。
2話の予告を見ると、鉄平の兄(斎藤工)も恋愛に絡んできそう。
今のところまだぜんぜん展開が読めない。そんなところが、ドラマに引き込まれる理由にもなっている。
そうは言っても、炭鉱産業や端島でこの先に起こることを私たちはおおよそ予想できてしまう。だからこそ、端島で生きる彼らの今後の人生を見守っていきたいと思わされる。
それにしても当時の端島をよくこんなにも鮮明に蘇らせることができたものだな、と1話の映像を観て驚いている。CG技術を駆使していると監督の塚原さんも話しているが、映画や大河ドラマじゃないんだから。
そして、もちろん脚本も綿密な取材のもとで作られていることがわかる。
そもそもなぜ端島を舞台にしたドラマを作ろうと思ったのか。
プロデューサーの新井さんと野木さんが一緒に長崎へ旅行した際に、軍艦島ツアーガイドの方の話を聞いたことがきっかけとのこと。日曜劇場でなら壮大な物語が作れるのではないかと考えたようです。
軍艦島ツアーガイドって、もしかして以前「激レアさんを連れてきた」に出演していた方なのかな。違うかな。そんなことが気になった「激レアさん」ファンの私。
第1話を観て、物語や映像に想像していた以上の壮大さを感じている。そして、それは佐藤直紀さんの劇判音楽によってさらに増していた。
音楽といえば、主題歌はKing Gnuの『ねっこ』。端島で生きる人々、現代に生きる人々、そのどちらにも寄り添い包んでくれるような楽曲で、ドラマとの相性もぴったりだと感じました。
もうすぐ第2話が放送される。
この記事を書いていたら、より楽しみになってきた。
最後にやっぱりもう一度言いたい。
このドラマでの杉咲花ちゃん、可愛すぎます。