パン屋を辞めて、都市から地方へ移住して思うこと~♯いま私にできること
元銀行員から63歳でパン屋を横浜で起業し、昨年3月に長岡市に移住して野菜作りをしている。
・今までと同じことを望まない
・自給自足生活を目指し、準備する
・情報に振り回されない
いま私がやっていること、やろうとしていることを整理してみた。
自分を見つめる
今までの日常を取り戻すために、オンラインなどの違う方法を試みたりしない。パン屋をしている頃も目指すことに向かって日々充実していたが、事業に関すること以外に意識が向いていなかった。お店を閉めて、やりたいことを考える時間ができ、noteを始めたことをきっかけに、今までを振り返り、少しずつ記事を投稿してきた。温泉に浸かり体を休ませ、今後をじっくり考える。
今までと同じことを望まない
現状を受け入れて、今までの日常が戻ってくるとこを期待しない。さらに悪化することを想定して、安定した精神状態を維持し今後のさらなる災害への覚悟をする。パン屋をやっていた頃の楽しい思い出がいっぱいあり、その時の友人知人と食事会をしたり、むかしの職場の人たちや同窓会などで旧友たちと再会をしたいと思う。でも難しいことはほぼみんなわかっている。
新型コロナウイルスについては、さまざまな情報が玉石混交状態で、真実をつかむのは難しい。仮に真実がわかって対策が取られたとしても、すでに世界中の経済社会システムが変化の過渡期にあると思うので、落ち着くまでには相当の時間が必要である。安易な希望的観測に頼らない。
自給自足を考える
今、畑を借りて野菜作りを始めて9ヶ月経った。素人ながら自分で食べる分量は収穫できる。調味料はネットで調べながら手作りを目指している。お米は作れないし自作する野菜の種類も限られるが、物々交換で何とかなることもある。
農家は人手が足りない。草取りや収穫、箱詰めとか細切れの農作業の手伝いを申し出ると喜ばれる(と思う)。手伝えば手間賃として採れた野菜をいただけるので助かる。体を使うので運動になり日光にも当たり、新鮮な空気でストレスもない。地元の人と知り合いになり、地域の事情や情報が得られる。そうやって少しずつ自立していく。
多様性を尊重する
さまざまな人々がさまざまなことをして世の中は成り立っている。そのことを尊重して、批判や対立することは極力控える。いろんな考えややり方があってもいい。各人が選択すればいいだけだ。正しさを主張し合うことが争いの原因になる。
情報に振り回されない
マスメディアは視聴率を意識して話題性を追う。また、さまざまな圧力を受けて配慮する結果、本来私たちが欲しい情報を過不足なく提供しているとは言い難い。ネットもまた、さまざまな意図が働き玉石混交で、何が真実なのかは素人では見分けが付かない。自分で見聞きした一次情報や直感で判断し行動する。
物質から距離を置く
衣食住を取りあえず確保し、身の回りを身軽にして、移住・転居可能にしておく。自分の中で大切にしている価値観に関連したもの以外を手放す。そして、新たな生活スタイルに必要なものは手に入れて、モノやお金に執着しない。農作業を手伝って農作物をいただくなど、労働を提供して、お金を介さずにモノを受け取る。買い物や温泉などの移動手段がないお年寄りに車で送り迎えするようなことや、自分が困ったことを解決した経験を個人レベルで蓄積し、回せるしくみを考えてみようと思う。きっと、困っている人が居るはずだ。お金ではない価値観を大切にしたい。
他人の目を気にしない
熟慮して自分の考えで行動し、責任を持つ。周りへの配慮をする。その上で、大多数の人々と行動が異なった結果何かを言われても気にしない。もちろん公序良俗に違反したり、社会的に批判を浴びるような言動はしない。
あらためて思うこと
今、置かれた状況は人さまざまだ。家族状況、健康状態、経済状況、仕事・学校、精神状態、地域性・・・。困っている人は多いと思うが、私個人ができることは限られる。まずは自分が自立して、その延長線上でノウハウを伝え、仲間を増やし、地域で活動を継続し、そして広げていくことだと思う。パン屋起業で得た事業構想のノウハウを活かす時が来たような気がする。