カフェを開いたら「ぶっちゃけ、お客さんは何人くらい来るのか?」│カフェ開業メソッドvol.11
vol.11「客単価はこちらで設定することが出来る」で述べたように「客単価」というものはある程度決まってきます。
それでは「客数」はあらかじめ予測はつくものでしょうか?
客単価のようなかなり精度の高い公式(看板メニューのドリンク代×1.2または1.3)は残念ながら存在しません。しかし、店舗経営にとって「客数」は何はさておき大切な大切な話です。これから述べることはそれこそどんな本もコンサルタントもハッキリと言ってこなかったことになりますが、ハッキリ明確に言いますね。
まず、最大人数、上限の話です。これは相当説得力あると思います。ここで提唱しているような業態(ワンオペでドリンク中心のお店で比較的高単価店)、即ち現在の私のお店を例にします。
このケーススタディとしては最適な状態といえる日がつい先日ありました。お店の営業時間12時~20時の8時間のうち開店後30分ほどしてから19時頃まで、ず~っと常にオーダーが続き、来店客足が止まったのが19時頃という日がありました。この日の客数は67人でした。開店直後から閉店直前までお客さんが入るというケースは稀ですから、この日のこの状態をある意味MAXと捉えればいいと思います。
細かい話をしますと、完全満席ではないが、来店されたお客さまに「ご注文をお出しするまでに物凄~く長い時間かかりますがよろしいでしょうか?」と言った結果お帰りになられたり、そもそも入口で店内にギッシリ人がいる状態を見て踵を返す人だって多いわけですから、来店目的客数その実数とはまた異なりますが、店員が切り盛り出来る範囲で当然考えるべきなので、そう考えるとやはりこのへんのライン(65~70人くらい)がある程度の余裕をみた物理的上限として良いのではないかと思います。
ちなみに私は人一倍動きが遅いわけでも速いわけでもない、いたって普通の動きの人間だと自覚しておりますが、もちろん人によってこの上限の前後はあるでしょう。
しかし、開業計画時の客数試算で、「1日の平均客数80人」などと平気で考えたりする人がいないとも限らない、というより絶対います、こういう人はポジティブではなく無謀なだけですので本当に注意してください。
「え?100人以上入るって店いくつも知ってるよ」という人へ。
そのお店は「一人でやっているわけじゃない、テイクアウトをやっている、基本的にクイックメニュー」のどれかに当てはまっているはずです。
そんなわけでお客さんの上限としてはせいぜい1日に70人、多くても80人がいいところです(それ以上になることももちろんありますが、お客さま一人一人へのサービスはかなり下がるというか、この領域になるときっとお客さまは快適な気持ちになっていない状態にあると思います)。
さて、ここまで話しておいてなんですが、こういった上限の話はさほど重要なことではないんです。
最も重要なのは下限、最低何人は来るのか?という話です。
そればっかりはわからないだろ、一人も来ない可能性もあるし・・・
本当にそのとおりなんですが、あまりにも重要な部分なので、なんとかして事前予測の手がかりはないものだろうか?ということでたどり着いた法則があります。それが、席数と同数、回転数「1」という考えです。
ようやく前々回から話していてしかも最初の「客数」の話になりましたが、さらに前の「あまり小さいハコではやらない」という話にも通じてきますし、日々の店舗営業の「経営指数」の中で一番重きを置いてほしい話でもあるので、今回はここでいったん締めて、次回につづきを述べようと思います。