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「文明珈琲赤澤智の信条(クレド)と調整弁」

私のお店のクレド(信条)は・・・

「自分自身や家族が幸福で、健全で、堂々と、公明正大な運営をすることで、そこに集まるお客様にも幸福をもたらしたい」

です。

「物凄いオレ様運営主義」みたいですね(笑)。これでもああだこうだと散々悩みぬいた挙句に行き着いたもので、実際まる一年くらい考えた末のものでして、もっと複数条文あったのですが、最終的にこれひとつだけに絞りました。

サービス業のスローガンで頻発される「お客様主義」や「おもてなし」「ホスピタリティ」というフレーズについて少し考えてみたいと思います。

これから述べる話はとても誤解を受けやすく、また敵も作りやすい危なっかしい内容になりますが、恐れずにまいります。

これら一連の「お客様第一主義」を掲げ、言葉だけじゃなく行動も伴うお店があったとします。

そしてこのお店が実際に「おもてなし発動」をする相手、これが時に、奉仕期待値の極めて高い人、特に口うるさい人(クレーマー体質の人)、など「目立つ」人に偏ってしまう場合があります。

これはお店の話に限らず、病院内での患者、飛行機内での乗客、などイメージしていただくとわかりやすいと思うのですが、「目立つ人へのおもてなし発動」がどうしても多くなりがちです。

でも、同じくその場には、「あくまでもいたって普通にご利用くださるひたすらに尊いお客様」が数多く存在します。その人たちへのサービスが行き届かなくなるほどの特定の人への偏ったサービスは考えものです。もとよりその「いたって普通にご利用くださる人たち」は過剰なサービスなど望んでおらず、単に居心地よく、普通に利用出来ることが望みなだけなのに、それさえも壊してしまうほどの他へのサービスなどありえません。ちなみに、明らかに「他のお客様への居心地を悪くするような行動に出ている人」に対して、よくドラマやマンガで聞いたことがある正義感溢れる店主の、「金はいらねぇから、とっとと帰けぇ~んな!」という言葉(江戸っ子でなくてもいいですが)を、私は断じて承服できません。

それを言うなら「会計を済ませてお帰りください」であるべきです。

その人からお金をとらなくて、ごく普通の善良なお客様からはお金を取るなんてことはチャンチャラおかしく粋でも何でもない心意気(だから何故江戸っ子?)といえます。

話を戻しますと、「いたって普通にご利用くださる善良な人たち」にしっかりとフォーカスする、ということがメチャクチャ重要な仕事と考えます。では具体的にどのように向き合うべきなのかを今から述べます。それはズバリ、「店主は調整弁に徹する」です。

表現が曖昧この上ないため具体例を挙げますね。火力、水力が多い時は逃がし、少ない時は開き、曖昧なままでしたね・・・私の現場事例でいきます。

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