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開業後なかなか営業が振るわない時に店を閉めて働きに出るのは有りか?
赤澤メソッドの中で「これは絶対やってよかった」と思えるものの1つに「サイレントプレオープン(※通常言われる「プレオープン」は最初に友人知人等の前で試運転的に営業してみることを言うが、ここでいう「サイレントプレオープン」とは友人知人にこそ完全シークレットでネット上から何から一切公開せず、ただひっそりとオープンする、つまり単に店の前を通りかかった人だけが入ることになるという手法)があります。
皆さん(お店を赤字にせず長く続けて行くということに重きを置いている経営を考えている方であれば)にもぜひこれは実践していただきたいのですが、これをやると当たり前ですが当初はお客さんが来ません(笑)。
となると必然的に開業当初は暇になります。
しかしここで「暇だから稼ぎに外に出る」ということはしてはいけません。
数少ない来店客に対して全身全霊で接客することにより創業当初の貴重な方と「絆レベル」で繋がることが出来るのです。
おそらく創業したばっかりの頃はそれこそ気合に満ちているでしょうしあまりこういう発想にもならないと思いますし、そもそも開業当初というのはお客さんが来なかろうが様々な業務(雑務)に慣れていないこともありなんだか無駄に忙しい(笑)ので皆さんもきっと「外に働きに出よう」とは思わないことでしょう。
今回お話したいのはもう少し先の時期(公式オープンして以降)の話でして、資金もだんだん枯渇してきて背に腹は代えられない状態、という現実的に非常にシビアな状況になってからの話をしていきたいと思います。
さてまずそんなサイレントプレオープンで創業開始した私のお店(珈琲文明)ですが、そのサイレントプレオープンの期間というのは約3週間ほどでした(2007年6/16~7/7)。
当時の当店の損益分岐点は55万円ほどだったのですが、月をまたいだこのサイレントプレオープン期間中はちょっと判断が難しいところではありますが、7月の売上は66万円ありました(※この年の後半には既にコンスタントに80万以上になりました)。
つまり少なくとも公式オープンから今日に至るまでの約18年(コロナ禍も含め)一度も赤字になったことがないのです。
これは自慢がしたいわけではなく、やはり自分の実体験では「営業不振により外に働きに出る」という事態になったことがないので今回のこの話の心底の部分では説得力はないのだと思っております。
ポジティブな話からしますと、ある意味私が実施してきた例えば「サイレントプレオープン」の後はしっかりと来客があり、黒字で18年続いてきたのは事実なのでそれを踏襲すれば皆さんのお店も同じ結果になる確率は高いのではないでしょうか?という話です。
ただしこればっかりはわからないし、珈琲文明は単に運が良かっただけなのかもしれません。
ここからはもっとネガティブな話に進みますが本当に大切な話になるので目を背けずにしっかりと読んでください。
まず身も蓋も無い話になってしまいますが、「なかなか軌道に乗らない」と思いながらズルズルと1年以上続けてもきっと好転はしないという残酷な結果が大半であるという事実をまずは踏まえておくことです。
事実としてこの世の飲食店の約半分は最初の一年で無くなっているというのがあるわけで、そこで潔く店を畳んだ人のほうがもしかしたらその後の人生が幸せかもしれないのです。
そんなわけでまず極論を言ってしまうならば、創業からせいぜい半年、長くても1年経って経営が不振の店は畳んだほうが良い・・・ということになります。
これをなかなか受け入れられない人がいることもわかりますし、さらにいくつかの「言い訳」があるのもわかります。
この「言い訳」に関しては端的に言うと以下のようなことです。
★手元に資金が無くなってしまった。せめてもう少しあれば「宣伝広告」も出来るし、そもそもうちの店は知られていないだけで知ってもらいさえすれば必ず繁盛するんだ。その資金を作るためにも働きにでよう・・・。
といったようなことです。
これ物凄くよくわかります。
「一度も赤字になったことがないくせにわかるのかよ?」って思いますよね?
先に私は公式オープン初月は66万あったと言いました。
が、それはつまり店主(私)の収入としては20万とチョットということになりますし、実際問題当時の店内は物凄く暇でした。
初年度の1年間は妻にもフルで出てもらっていました。
ある日妻が「うちの店はお客さんが少ないなぁ~」とこぼしたことがあり、その時私も「そうだよなぁ・・・」と思ったものです。
そして「やっぱりもっと宣伝広告費とかもかけて知られるようにしないとダメかもなぁ」とも思いました。
はい、今でこそ結果論として「宣伝広告費には一円もかけるな」と言ってる身ではあるのですが本当にこれは結果論に過ぎず、当時は本当に「経営不振」を痛感していました。
そもそも損益分岐点が55万円と言ってもそれは自分の手取りが20万とかでいい場合であり、その状態が一生続くとその時は思っていたのです。
あの時の「恐怖感」は今でもすぐに思い出せるし、先の「言い訳」も自分自身本当に思っていたことなので誰よりもわかります。
さてそれでは今回のテーマである「外に出て稼いでくるのは有りか無しか?」について回答します。
まず、こうした「運転資金不足」さらには「現状は本当に店が暇である」という場合でさらに「夫婦」で行なっている場合で夫婦のどちらか一方(例えば奥さんだけがバイトに出るということ)が稼ぎに出るという場合←これは有りだと思ってます。
ただし、本当に完全ワンオペで、一時的に店を閉めてバイトに出る場合はどうか?
もしも完全にお店の開店から閉店まで働いたその後に例えば深夜や早朝にさらに働くというド根性労働なのであればそれはそれで有りだとは思います。
しかしいつか倒れますので、ズバリ言ってしまうと「無し」ということになります。
これから話すことを理解したならば「確かに無しだよなぁ」と納得してくれるはずです。
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