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Vol.4「立地と物件決定までの長き道のり~エピソード1~」

​飲食店をやろうとする者にとって、立地が重要であることは今さら論を待たない。当然俺の中でも立地は超重要事項なので、今から2年前からマーケティング調査(といえばカッコイイけど)に入った。

商圏人口、最寄り駅の乗降客数、年齢別人口もさることながら(※これらに関しての詳細は後日後述予定)、俺が何より重要視したのは、永きに渡り営業を継続出来るような、「健全な街」であるということ。

健全な街であるかどうかの指標として、俺はある仮説を立てた。
(これはどの書籍や教えにもない、完全オリジナルの発想、またの名を「偏見」ともいう。)
「学校や病院の半径200メートル以内には風俗店を出してはいけない」という法律がある。
これを踏まえると、学校や病院が多い街には風俗店がない。つまり健全な街であるといえるのではないか、と考えた。ものすごい決めつけである。

単純発想だと住宅環境指定地区とか教育指定保護区域とかにフォーカスすればいいんだろうけど、そうすると今度は商圏(つまりお客さんが多く集まる場所)としては小さくなってしまう、という矛盾もあるので、あとは実際にこの目でそこの商圏や立地を確認していく必要があった。

まずは学校の中でも大学がある街に絞った。
学校といっても小中学校になると、さすがに生徒そのものはうちの店のお客様のメインにはなりにくい。学生そのものがお客様になりうるほうが当然いいに決まってる。
また、大学がある、いわゆる学生街は健全かつ文化的水準は高く、それでいて不動産賃貸料は相場よりも安い。
加えて、我が店で景気が良くなりスタッフを雇う必要が出てきた場合に、大学の掲示板(無料)に求人を出し、スタッフを集めやすいというメリットがある。
求人募集の費用対効果を考えると、このメリットははかりしれない。

そんなこんなで、俺は横浜にある大学のある街を調べることにした。
当時の職業柄、「大学入試案内」等情報には困ることがなかったので(笑)、すぐにいろいろなことがわかった。
その結果、狙いを絞った場所は「金沢八景」というところ。
ここ金沢八景とは、関東学院大学と横浜市立大学の二つの大学があるところである。
更に場所の名前もなんだか綺麗な感じがしたし(笑)、
夢を膨らませ、実際に行ってみることにした。
確かに健全な感じはしたんだが、これら二つの大学は駅の出口が真逆方向に分断されており、通行動線もはっきりしない感じで、とにかく「何か違う」って思った。

そして次なる候補地は単体としては神奈川最大の生徒数で、全学部全学科が一箇所に集まるユニバーシティ、神奈川大学のある「白楽」という駅に行ってみることにした。
「東横線沿線」っていうだけで、チョットひくというか、コブシャウメンバーのガンちゃんも「東横線沿線に住んだら、スウェットとサンダルとかでコンビニ行けないんじゃん?」とか言ってたものだが(笑)、俺はそこまでの敷居の高さは感じないまでも、地代高いんだろうなぁっていうイメージはあった。
そして、運命の街、「白楽」の地を初めて踏むことになる・・・
(エピソード2に続く)

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