Vol.1「そもそもなぜやろうと思ったのか」
今までもそしてこれからも散々訊かれるであろう質問だろうし、自分自身にも初期衝動、初心は忘れるべからず、記録として残しておこう。
サラリーマン時代「Vol.39一生の仕事」の中で、「人生は一度。だからもっと思い切って、直接的に物事の全工程に関与し、全責任を負い、己の意志を貫き通して人生を終えたいなという思い。」と述べた。ズバリこれに尽きる。
全工程に自分が関わることができること。
メーカー・流通・小売のように、商品を右から左へという流れに加え、自らのオリジナリティーを生かして、手を加え、付加価値を与えられるような形態。
この側面だけであれば、メーカーのエンジニア、企画開発、または単に「発明家」もありなんだろうけど、もう一つ重要なこと・・・
それは、「人と関わる仕事」でありたい。
そして更に年齢、立場、地位を超えた部分で人が集う場、即ち「※サードプレイス」(※ファーストプレイスが「家庭」セカンドプレイスは「学校や職場など」)を提供したい。
それが俺の場合、Caféだった。
「飲食店で起業する」、という意味においてビジネスの観点からも触れておくと、初期投資額が少なくすみ、店の独自性を強く打ち出すことで、大型店と競合することもなく、現金商売のため、健全経営の見通しがつきやすい。
「市場規模が大きく、大手の寡占が緩い」という業種は弱者(資本力という意味で)が行うには理想的だ、ということを聞いたことがある。
飲食店の市場規模は25兆円。
その数80万店舗にのぼりながらも業界一位のマクドナルド、二位のスカイラークグループはあわせても全店舗総数のシェア1%にも満たない。
自動車メーカーやコンビニ、大手スーパー、家電量販店はこうはいかない。
このような「市場規模が大きく、大手の寡占が緩い」という業種の中では、他にも本屋、衣料品店等も挙げられるかと思うが、これらのお店では「フリ客」の数も大変多く、対して飲食店は、入店したお客様はほぼ確実にオーダーする(売り上げの確定)。
以上のことから「飲食店で起業する」という考えにいたった。
とまぁ、頭を硬くして左脳的に分析するとこうなり、融資を受ける際の事業計画書などには、こんなことを書くことにしようと準備しているんだが、本当のところ俺にとっては最初に述べた考えが全てであり、あとの考えは後づけにすぎない。
あまりにも重要なことなので、くどいようだがもう一度・・・
「人生は一度。だからもっと思い切って、直接的に物事の全工程に関与し、全責任を負い、己の意志を貫き通して人生を終えたいなという思い。」
これをやることで自分自身がハッピーになれる。
ということはそこに来た人たちもハッピーになってくれる可能性が高い。
お客様がハッピーになれば、次もまた来ようと考える。
それに伴い商売としての利益が出る。
以上。
次回は「じゃあ何故、その飲食店の中でも珈琲に特化したCafeなのか?」を書いていきたい。