見出し画像

新しい門出

CafeBarDonnaでは、晴れて「生きるためのカレー」の販売がはじまりました。

研究に研究を重ねたカレー。飴色になるまで弱火で炒めた新玉ねぎ。多くのお客様に愛されるように、時間をかけてやさしい味に調えます。隠し味は……食べてからのお楽しみ。

お店は17時にオープン。事件はその一時間前に遡ります。

「どうしてそんなことになるの!?」

妻の朋子の声が聞こえてきました。ふと見ると、店長の伊藤と何やら話しています。「すみません、忘れてました」。そう言いながら、目を白黒する伊藤。テイクアウト用の容器を用意していたのに、なんとスプーンを買い忘れていました。

「すぐに買ってきます!」

店を飛び出して、急いでスプーンを買いに行く伊藤。おっちょこちょいの彼らしいミスに、オープン直前まで大慌て。ギリギリ時間通りにお店を開けることができました。


画像1


***


お店がオープンするとすぐに注文の電話が入りました。この「生きるためのカレー」の記事を読んでくださったお客様から。張り切って伊藤はカレーを盛り付けます。一人、また一人、お客様がお店の扉を開きます。

テイクアウトでお持ち帰りになったお客様から「やさしい味ですね。このカレーだと幅広い層の人が喜ぶよ」とうれしいメールが。そうこうしているうちにCafeBarDonnaの常連のお客様、田村幸子さんから新玉ねぎが届きました。

画像2

2ケースも!

ありがたい。本当にありがたい。

このnoteにはたくさんのメッセージとサポートが届いています。noteだけで65件。それ以外を合わせれば100件以上。印象的だったのは、ナースあさみさんの言葉。

「生き抜いて、誰かの希望になってください。 」

「生きるためのカレー」は、まだはじまったばかり。でも、このピンチから未来を切り開くことができたとしたら、これは誰かにとっての希望になるんじゃないだろうか。

応援のメッセージをくださったみなさま、それから支援をいただいたみなさまにご恩をお返しできるよう。そして、この「生きるためのカレー」を届けることができるよう。本日から、CafeBarDonnaは新しいスタートをきりました。

***

営業後、後片付けをしながら。マスクと手袋をとって、「生きるためのカレー」とハイチーズ。この間まで声を震わせながら泣いていた伊藤店長はこの笑顔。みなさまのおかげです。ありがとうございます。そして、今後ともよろしくお願いします。

画像3


※トップ画像のイラストは広島に住む三枝咲月さんからの贈り物です。


(文章はCafeBarDonnaの嶋津亮太が書いています)



いいなと思ったら応援しよう!

生きるためのカレー
店の運営資金と店長の伊藤充へ渡します。