父との別れ。
2月10日に父が他界した。
最後に話をしたのは、
正月のLINE電話だった。
耳が遠くなっていて会話にならないので、
ビデオ通話にした。
父とは上手くいかない時期もあった。
父は自分の価値観を家族に押し付けるところがあって「家族揃って仲良く行動すること」を私たちに求めた。子どもの頃はそんな父の機嫌を損なわないようにしていた。10代後半からは、早く独り立ちをして離れたいと強く思うようになった。
私は24で結婚して家を離れた。
距離を取ることで、父との関係性を客観的に捉えようとした。
子ども(孫)が産まれてからは、父の中の家族愛が孫に移った。同居はしていなかったし、夫や義両親への遠慮もあってか、孫への執着はなかった。それを思うと愛情の押し付けをする親というよりも、同居している家族への依存が強かったということなのだろうか。同じ親の立場に今の自分として何となくだけど分かる部分もある。
亡くなってから知った父の姿もある。
地域の方々から慕われていたことや、長年、登校時の見守りをしていたこと。
たくさんの人達に囲まれ、支えられてきていたこと。
今の私も周りに支えられて生きているんだと気づくことが出来た。
父との別れは
思っていた以上に辛いものとなった。
それは、私が知らなかった一面を
知る事が出来たことで、
子どもの頃からの「重さ」が軽くなったからなのではと感じている。