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それ、本気で目指してみたら?

2号店に行くと、店長とスタッフが楽しそうに話していた。

「あっ、マスター!いま世界平和について話してたんです」
「へぇ」

またなんか言ってるよ、心でつぶやきスルーする。

「ここって色んな人がくるじゃないですか?だからここで色んな人同士が仲良くなっていけば争いごとは減るでしょう?その先に世界平和があるんじゃないかって思うんです」

そんなことで世界が平和になれば苦労はしない。

「わたしはカフェで世界平和を目指します!」
「・・・・」

本気とも冗談ともつかない話ぶりだ。

しかし、考えようによってはビジョンとして良いかもしれない。ビジョンは目標とはちがう。こういう社会を実現したいと願い、そこに向かって日々の仕事が充実するのであれば、非現実的でも構わないんじゃないだろうか?
「売上目標○億円」とか、「年内に○店舗新規オープン」なんて言われてワクワクする社員なんているだろうか?

「世界平和のためには、より多くのお客さんに喜んでもらわないといけない」と思えば、いい接客が生まれ売上増につながるし、
「世界平和のためにいっしょに働ける仲間を増やしたい」と思えば、いい仲間やいいお店が増えることにつながる。
「こんなことでクヨクヨ悩んでいたら世界平和は実現しない」という大きなビジョンの前では、ぶつかった壁は小さく感じるかもしれない。

個人店としてはあまりに壮大なビジョンとは思うので、はるか遠くに感じつつ、自分たちがその方向に向かってできる現実的な仕事はなにか?そこに落とし込んでいけたらいいですね。

というわけで、店長!
「カフェで世界平和」本気で目指しましょ!

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