「きのう、何読んだ?」2024/7/7〜2024/7/11
三連休に向けて突っ走る一週間。読書会も予定されていたので、ヴァージニア・ウルフを課題図書以外も読む読む。課題図書の『オーランドー』も良いし、『自分ひとりの部屋』は読むと元気でる。読書会参加メンバーさんたちにもおすすめしました。
『ほんとうのことは誰にも言いたくない』2024/7/7(日)読んだ本
「きのう、何読んだ?」
真夏日だった日曜日、一張羅の浴衣着て(長襦袢あり・名古屋帯)青山一丁目から表参道までてくてく。何をそんなに気合が入っていたのかというのは昨日の投稿ご参照です。
原稿仕事をしないといけなかったので、籠バッグにはパソコンと本二冊、Kindle。日差しとお腹周りのムシムシと荷物の重さにすっかりめげてしまい、原稿に目処がついたらもう、イベント開始の時間までどこかに座ってのんびり読書しよう!これ以上買い物して荷物増やすなんて論外!と心に決めて…。
なのに、つい覗いてしまうんです。本屋がそこにあるから。というか青山ブックセンターまで来て本を見ずに喫茶店入るなんて無理だから。そして出会ってしまったのがそこそこ分厚いこちらです👍
『ほんとうのことは誰にも言いたくない』(ヤマシタトモコ/フィルムアート社)
『違国日記』が新垣結衣さん主演で映画化され話題の漫画家・ヤマシタトモコさん。
本書は、ライターの山本文子さん(よしながふみさんのインタビュー本も山本さんのお仕事😍)が、『違国日記』の連載を終えたヤマシタさんに、デビュー作からこれまでの漫画家としてのあゆみ、各作品に込めた思い、幼少期から振り返って何が今のヤマシタさんを作ってきたか…をたっぷりインタビューした一冊です。
私が好きなヤマシタトモコ作品は、まずダントツで『違国日記』、そして『ひばりの朝』。初めて読んだのは『HER』だったかな。「こんなこと書いていいんだ…大人向けの漫画ってすごい」と慄きました。描かれる「痛い」「悲しい」「愛しい」に共鳴しすぎて、心に擦り傷ができる作品たち。
もうこのタイトルからして、ヤマシタトモコみに溢れてますよね。「ほんとうのことは誰にも言いたくない」表現する・伝えることを仕事にしながら、何を描かないか、どこまで語るかについて、ものすごく独特のこだわりがあるイメージ。
BLのバックグラウンドのこととかはっきりと知らなかったので、ヤマシタさんのルーツを辿るためにも過去作もっと満遍なく読もうと思いました。
ずっしりした荷物をなんとか抱え、足を引き摺るようにしてカフェに辿り着き、アイスコーヒーを飲みながら夢中で読んでしまいました。幸せだった。はい、これが私の幸せです。
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『オーランドー』2024/7/9(火)読んだ本
「きのう、何読んだ?」
週末はオンライン読書会!
今回の課題図書はなかなかハードな一冊を選んでしまいました。
『オーランドー』(ヴァージニア・ウルフ著、杉山洋子訳/ちくま文庫)
ただ今、宮沢りえさん主演の舞台も公演中ですね。観に行こう!と思っていたのに、思っただけになってしまっています。(私あるある)お友達が行ったみたいなので、今度感想を聞きたいな。
16歳の美少年オーランドーの、300年以上にもわたる長い長い放浪の物語。年数通りに歳を取らず、性別まで変わって生き続けるオーランドー。摩訶不思議なファンタジーであり、フェミニズム小説とも言えるヴァージニア・ウルフの代表作の一つ。
ヴァージニア・ウルフが好き!と言い切れるほど理解できている気はしないのですが、やはり『灯台へ』の美しさと『自分ひとりの部屋』に背中を押された感覚は忘れられないものがあります。
こういう筋書きがあるようでないような、言葉がぐるんぐるんとうねっていくような純文学的なものを頑張って読んでいたのは、やっぱりハタチ前後ですよね。
今改めて読むと、確かに目が滑る滑る。昔よりノンフィクションを読む量が増えたのと、パッキリわかりやすい物語をつい手に取りがちだからなんだろうな。読書筋力が衰えているのを実感したので、筋トレ期間をもうけようと決意👊
さて、読書会には何人の方が読了して参加できるのであろうか…😂最悪私の一人語りだな。
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『すべての仕事はクリエイティブ・ディレクションである』2024/7/11(木)読んだ本
「きのう、何読んだ?」
ゲボ吐きそうな一週間。本を読もうと思ってもなんだか胸が痛くて集中できず…。珍しく2日かけて読んだのがこちら。
『すべての仕事はクリエイティブディレクションである』(古川裕也/宣伝会議)
先日参加したトークイベントで、登壇者の方が推薦してくれた一冊。「影響を受けた本、最近面白かった本など、教えてください」と質問して、「とても忙しく働いていて、歩きながら、エレベーターに乗りながら読書していた時期に読んで励まされた本です」とおっしゃっていた。
その方のイメージと、「電通のクリエイティブディレクターが書いたビジネス書」というのが個人的に意外な組み合わせでびっくり。しかし、その後も続いたQ&Aセッションでもスパッとシャープに回答されていて、本を読んでみた今思い返すとイメージがぼんやり重なってきた。
電通のクリエイティブディレクターだった古川裕也さんが、「クリエイティブディレクションとは」を定義した一冊。古川さんが手がけた事例を挙げながら、とますればふわっと曖昧に捉えられがちな「クリエイティブディレクション」という概念を、回りくどくなくすっきりと整理し説明してくれています。
2015年に書かれた本ですが、世間を騒がせた事件のことが頭をよぎるのは仕方ないでしょう…。それはそれとしても、「クリエイティブ」から程遠いようにも思える自身の日々の仕事とすんなりリンクすることができる、とても実践的な読み物でした。
課題を解決するところに価値があるのか、課題を発見するところに価値があるのか、時代の変遷もつらつらと考える読書時間。仕事に向き合う姿勢についても多くのページが割かれていて、どうしても優しいフレーズ(無理しない、満点でなくてもいい、ワークライフバランス…)に流さがちな自分にとっては、背筋に当てられた定規のような本。
仕事って、どうしたって生活の真ん中に置かれがち。今の自分はそれにどう向き合うのかは、ちゃんと考え続けないと。「私にとって仕事はこんなもの」と決めつける必要はなく、考え続けること、考えを変えることを恐れないことが大事だよなぁ…。
お腹が空きました🈳
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