フェスもキャンプも未経験から音楽フェス「森、道、市場2023」でソロキャンプ2泊3日
はじめに
音楽フェス「森、道、市場2023」に行ってきました。
会場は愛知県蒲郡(がまごおり)市にある海のテーマパーク「ラグナシア」と海浜公園「ラグーナビーチ」です。この2つは道を挟んで隣り合っています。
参加のきっかけは、バーチャルYouTuberでラッパーでゆるキャラの「ピーナッツくん」の出演決定です。
フェスの開催期間である5/26(金)~5/28(日)の3日間のうち、ピーナッツくんが出演するのは5/28(日)のみです。3日通しで参加した理由を挙げると、
出演日が発表されるのは、チケットの販売開始から1か月ほど後であり、それまでに売り切れる可能性があった(実際には全然大丈夫だった)
出演日が発表された直後には、熾烈なチケット争奪戦が繰り広げられる可能性があった(これも全然大丈夫だった)
フェスに行ったことがなかったので、せっかくだし徹底的に体験しようと思った(これはこじつけに近い)
といったところですが、要するにどうしても現地で見たかったからです。
ところで、この森道市場では、キャンプの用地(サイト)が用意されており、会場の敷地内でテント泊することができます。日中も自由に使えるので、テント等を張りっぱなしにしてプライベートな休憩スポットとして利用することもできます。今回、私は会場でテント泊することにしました。キャンプ未経験だったので宿泊をテント泊とするかホテル泊とするかは結構悩みましたが、結局テント泊にしたのは、
前からキャンプをしてみたかった(ぽこピーのキャンプ動画の影響)
「キャンプサイト区画券」の申し込み時点で、当日まで2か月ほどあり、キャンプの練習をする時間が取れそうだった
会場近くで予約できたホテルがドアツードアで1時間以上かかりそうだった
というような理由ですが、要するにキャンプしてみたかったからです。
こうして人生初フェスと人生初キャンプを同時に実績解除する計画が始まりました。
この記事は、フェスとキャンプの準備と当日において何を考え、何をして、何が起きたのかを記録したものです。何かの参考になれば幸いです。
キャンプ用品
私はデイキャンプを含めてキャンプの経験がなく、キャンプの常識を知らず、当然キャンプ用品を何も持っていない状態でした。
何も知らないなりに、一番最初に思ったことは、泊まるにはテントが必要だろうということです。しかし、この先何度使うかわからないものを買うのは気が引けます。そこで、キャンプ用品のレンタルを探してみたところ、hinataレンタルのサービスを見つけました。類似のサービスはいくつかありましたが、ソロ向け・フェス向けのセットがあったのでちょうどいいと思い利用することにしました。
hinataレンタル
Q&Aを読むと以下のようなことがわかります。
予約の変更
一旦キャンセルして再注文する必要がある
キャンセル料
発送前日まで:無料
発送~利用2日前:50%
利用1日前から:100%
キャンセル補償サービス(1000円)
キャンセル料が発生した場合でもキャンセル料が1000円に抑えられる
受取・返却
自宅、キャンプ場のほかに、ヤマトの営業所を指定できる
丈夫そうなバッグの入れ物で届く
安心補償サービス(1000円)
レンタル品を破損等した場合でも修理費等が免除される
紛失・盗難は補償外
セットプランを利用するときの注意点としては以下のようなものがあります(注意書きがあります)。
ランタンの電池は別で用意する必要あり(レンタル可)
グランドシートは別で用意する必要あり(レンタル可)
➡テントの下に敷く防水シートで、浸水を防ぐために必要です。雨でなくても、冬でなくても、地面からの湿気でテントの底面は濡れます。
キャンプの練習に向けて借りたものは以下の通りです。
ソロキャンプセットは夏用の方が安かったのですが、キャンプの練習をしたのは5月初頭で、キャンプ場の最低気温が15℃を下回る予報でした。夏用のシュラフの使用温度は15℃で、寒さに耐えられなそうだったので春用にしました。
寝るとき以外はテントの外で椅子に座っていることが多いと思い、テントの出入口に日陰ができるよう「ひさし」を作りたかったので、キャノピーポールを借りました。
キャンプ用品の重量は合計で10kg近くになりそうで、運ぶときにずっと手で持ち上げているのは大変そうだったので、キャリーカートを借りました。
100均
ぽこピーの100均キャンプ動画の知識があったので、大型のキャンプ用品以外は、なるべく100均で道具を揃えようと思い、ぽこピーの100均キャンプ動画5本を改めて視聴し、使ってみたいアイテムを洗い出しました。
また、キャンプでやってみたかったこととして、焚き火と、ちょっとした料理と、おめがシスターズの「炭火焼きうまいもの選手権」がありました。
これらを念頭に、100均(基本的にはダイソー)を見つける度に買い漁りました。店舗によって品揃えが違うこともあり、狙っていたもの全てを買うことはできませんでした。キャンプの練習に持っていったものは以下の通りです。
通販など
100均で見つけられなかったものは通販で買いました。
日用品や食料は以下の通り。日持ちしない食料は当日買いました。
キャンプの練習
キャンプ用品の見通しが立ってきたところで、キャンプ用品を扱う練習がしたいと思いました。キャンプ用品のサイズ感や重さを知らなかった当初、最大の懸念は「キャンプ用品を会場まで無事に運べるか?」でした。その他の懸念は「テントをスムーズに張れるのか?」「その他の用具を適切に扱えるのか?」「未経験なのに道具の要不要を判断できるのか?」というものでした。これらの懸念について検証するため、事前に1泊してみることにしました。
都内でちょうどいいキャンプ場がないかと探していたところ、ミミックさんの動画「【ソロキャン】荷物はキャリーカートのみ!真冬の徒歩キャンが寒すぎた!」を見つけ、氷川キャンプ場で練習することにしました。
氷川キャンプ場
奥多摩駅から徒歩5分の好立地にあります。河原には区画が決まっていないフリーサイトがあり、テント泊をすることができます。このテントサイトには以下のような特徴があります。
また、売店が充実しています。薪、炭、着火剤、チャッカマンなどの焚き火に必要なものに加えて、麺、米、調味料、お菓子、飲物、氷、生活雑貨も売っています。周辺には肉屋、八百屋、コンビニもあるので、飲食料には困らないです。調理器具や毛布のレンタルもあります。
氷川キャンプ場はhinataレンタルの配送に対応していないため、自宅または指定のヤマト営業所でキャンプ用品を受け取ってキャンプ場まで運ぶ必要があります。キャンプ用品を会場までキャリーカートで運ぶことが現実的かどうかを検証する意図があったので気にしませんでした。
奥多摩駅から3駅離れた古里(こり)駅から徒歩10分強のところにヤマトの営業所があるので、そこでキャンプ用品を受け取り、キャリーカートを引いて古里駅まで歩き、奥多摩駅まで電車に乗り、徒歩で氷川キャンプ場に向かうことにしました。ちなみに、hinataレンタルの配送に対応しているキャンプ場は多数あり、氷川キャンプ場の付近ではカフェ「クアラ」でキャンプ用品のレンタルが可能です(要予約。寝袋はない)。
キャンプのマナー・注意点
キャンプ用品とキャンプ場を押さえたら、現地で注意すべきことを知るためにマナーや注意点について調べました。キャノピーポールや「通販など」に挙げた道具は、調べていく中で追加したものでした。
焚き火のマナー
直火は許可された場所でのみ行う
➡直火は芝や地面を痛める。耐火シートや焚き火台が必要
(氷川キャンプ場のテントサイトでは直火OK)乾いた薪・炭以外のものを燃やさない
➡不用意に物を燃やすと、煤(すす)、臭い、有害物質が出る就寝前に火を消し切る
➡風が変わったり物が飛んできたりして引火する危険あり
白い灰になるまで燃やすか、火消し袋/壺で密閉する炭や灰は放置せず指定の場所に捨てる
➡キャンプ場は現状回復が基本
(氷川キャンプ場のテントサイトでは灰は放置OK)
盗難対策
大事なものはテント内にしまう
テントに鍵を付ける(ダイヤルロック等)
暗さ対策
キャンプ場は暗い。ランタンは必要
暑さ・冷え・雨対策
想定外の天候に対応できるようにしておく
練習当日
ゴールデンウイーク期間中の良く晴れた日で、23区内は11~22℃、奥多摩は7~21℃くらいでした。午前遅めに家を出ました。服装はこんな感じ。
荷物はこんな感じ。
1泊のみで、翌日にそのままどこかに出かけるつもりもなかったので着替えはありません。それでもリュックはキャンプグッズで満杯でした。
東京を電車で西へと進み、古里駅で一旦下車します。ヤマトの営業所まで歩いて行き、名前と伝票番号を伝えてキャンプ用品を受け取ります。その場でキャリーカートを取り出して展開し、キャンプ用品の入った外袋ごとキャリーカートに乗せます。キャリーカートを引いて古里駅まで歩きます。前方にキャリーカートを置いて押すと軌道が不安定になるので、後方に置いて引くようにして進みました。車通りがそこそこあり、橋の歩道が狭く、ガードレールもないので注意が必要でした。
真昼間で日差しがあり、夜寒くないようにスウェットを着て、荷物を引きながら歩いていたため、結構暑かったです。インナーの代わりにTシャツを着ておいて、スウェットを脱げるようにしておけばよかったです。
古里駅に戻ると、次の電車まで十数分待ちと、余裕がありました。改札からホームに行くまでに階段が数段あり持ち上げる必要がありました。他でもなくカート自体が一番重いのですが(カートだけで7.4kg、それ以外の合計で9kg)、なんとかなりました。電車に乗るときは、ホームと車両の間にスペースがあるので、後輪を支点にして前輪を浮かせるようにして車両内に入る必要がありました。降りるときも同様です。
奥多摩駅に着いたらエレベーターで改札フロアまで降りて難なく出場できます。部分的に歩道が狭い箇所もありますが、難なく氷川キャンプ場までいけました。
受付でテント泊の代金を払って河原のフリーサイトへと下っていきます。河原までの道は勾配が急ですが舗装されており、キャリーカートが転がり落ちないよう引き上げながら下るのは苦ではなかったです。河原についてからは砂利が大きめで、平坦なところを進むのも多少腕力が必要でした。
場所を決めて設営します。…はい完了!
YouTubeにある説明動画を巻き戻しつつ見ながら1時間くらいかけて設営しました。腕力は必要ありませんが、テントの周りを移動したり、しゃがんだり立ったりで体力を使います。紐の結び方で「もやい結び」だけは知っておく必要がありました。ペグ打ちのとき、場所によってはどれだけ叩いても入らないことがあり、諦めて場所をずらして打ち直すとあっさりと入ったりしました。キャリーカートは外袋の取っ手とダイヤルロックをうまく使ってテントに固定しました。椅子は、骨組みに対してシートのサイズがギリギリで、組み立てに苦戦しました。
設営が終わったら早速炭火焼きで腹ごしらえしました。
一通り食べ終わるころには日が暮れてきたので、売店で薪を買って焚き火をしました。
焚き火は遠火でも熱いと感じたので、売店で以下のものを買いました。
キャンプ場についてからは、設営、BBQ、焚き火、調理と、常に何かしていて、あっという間に夜になりました。歯を磨いて、薪が燃え尽きるまでのんびりし、その後就寝しました。
天気が良かったのでテント自体に不足は感じませんでした。キャンプマットは寝れなくはないけど、寝心地が良いわけでもないです。頭がぐらつくのでリュックを枕代わりにしました。
深夜~早朝は6℃近くまで下がりとても寒かったです。ウィンドブレーカーまで着た状態で寝袋に入り、さらにアルミ保温シートを被ってようやく寒くなくなる程度でした。念のために毛布を借りておけばよかったです。
朝は外に出ていられないほど寒かったので、ステンレス皿に固形燃料を置いて五徳で囲い、テントの前室に置いて着火して暖をとり(換気には気をつけました)、横になってアマプラで進撃の巨人を見ながら売店が開くのを待ちました。完結編が待ち遠しい。
売店が開いたら薪を買って焚き火で暖をとれるようになり、外に出ていられるようになりました。朝ご飯にはメスティンでホットケーキを作りました。
最後は薪が灰になるまで燃やし尽くしてから撤収しました。キャリーカートを引いて坂を登るのは結構きつかったです。
帰りも古里駅で一旦降りてヤマトの営業所まで歩き、キャリーカートを畳んで外袋にしまって、キャンプ用品と一緒に入っていた返却用の伝票を見せて、キャンプ用品の発送手続きを済ませました。
寄り道をしながら家まで帰り、キャンプの練習は終了です!
気付き
キャンプ用品をレンタルし、テント泊してみたことで多くの気付きが得られました。
フェスに臨むうえで考慮したこと
キャリーカートにキャンプ用品を載せて長距離運ぶのはそこそこ大変
キャンプマットは寝れるが快適ではない。コットを試したいと思った
鍵の安心感。貴重品は常に持ち歩いたが、その他の持ち物も大丈夫と思えるのは気楽
耳栓は大事。夜中でも話してる人や、ずっと咳き込んでる人がいたし、足音、川の音、早朝の鳥の鳴き声などいろんな音がする
アルミ保温シートは保険。予想より寒くなったときに助かる
ペグに目印がないと、足を引っかける危険があるし、撤収するとき見失う可能性がある、と思った
手持ちのリュックは容量が少なかった。容量の大きなリュックが必要
フェスでは考慮しなかったこと(火に関すること)
焚き火三種の神器:火ばさみ、防火グローブ、火吹き棒
トングで薪を扱っていると先端が曲がる。火ばさみを使うべき
くべ過ぎた薪を灰になるまで燃やし尽くすのが大変だったので、火消し袋が欲しかった
薪を燃やせば炭が手に入る(初心者的には盲点だった)
固形燃料はメスティン1合に対しては十分な火力
フェスの準備
森道市場の準備をするにあたり、練習との違いを考慮しました。
練習との違い①:会場でキャンプ用品を受け取れる
計画を進めていく中、hinataレンタルが森道市場の会場に出展することが判明しました。練習の一週間前にhinataレンタルからメールで案内があり、そこで初めて知りました。練習の数日後には森道市場からもメールで案内がありました。調べてみると昨年も同様のサービスをしていたようです。
これにより、手ぶらで会場に向かい会場でキャンプ用品を受け取ることができました。これはとても助かりました。本当に助かりました。奇跡。
余談になりますが、キャンプ用品を会場に持っていく方法について、以下のようなことも考えていました。
自宅で受け取るしかないと思っていたとき(Q&Aを読む前)
自宅でキャンプ用品を受け取り、キャリーカートに積んで電車に乗り、蒲郡駅からシャトルバスに乗って会場に行く
➡振り返ってみると、新幹線は「特大荷物スペースつき座席」を予約すればいいとしても、平日の通勤時間帯の電車や会場に向かうシャトルバスにキャリーカートを持ち込むのは、乗車のタイミングによっては無理だったと思う自宅でキャンプ用品を受け取り、レンタカーに積んで家から会場まで運転する
➡片道4時間も運転したくない…と思っていたが、会場で受け取れない場合は、荷物の扱いに困らないという点で手堅い選択肢だった
ヤマトの営業所で受け取れると知ったとき(Q&Aを読んだ後)
手ぶらで電車に乗り、蒲郡駅のヤマト営業所に行きキャンプ用品を受け取り、シャトルバスに乗る
➡上述の通り、バスにキャリーカートを持ち込むのがタイミングによっては難しかったと思う
練習との違い②:2泊する
練習は1泊でしたが、森道市場では2泊を予定していました。そこでまず、スマホの充電の問題がありました。手持ちのモバイルバッテリーでは1泊しか持たないので、モバイルバッテリーを追加で購入しました。
次に、お風呂をどうするかという問題があります。練習では1泊で昼には帰るので、結局お風呂に入るどころかシャワーも浴びませんでしたが、2泊だとさすがにシャワーくらいは浴びたいと思いました。会場に有料シャワーがあるという情報があったのと、近場に日帰り入浴可能な温泉があるという情報があったので、どちらかを利用しようと思いました。
練習との違い③:火気を扱わないことにした
森道市場では火気の利用に条件があります。
強風時は禁止
利用時間を守ること
地面から50cm以上離れた器具を使う(レンガ積みはNG)
防火や断熱の工夫(灰受け・防炎シート、耐熱レンガ・木材)があれば50cm以下でも可
芝生を焦がした場合は修理費を請求することあり
焚き火は、器具を用意するだけでなく、薪も自分で用意する必要があったので、やらないことにしました。また、出店が多いこともあり、自分で何かを調理する必要もないと思い、火気全般を扱わないことにしました。
フェス向けのキャンプ用品
練習を通じた気付きと、練習とフェスの違いを踏まえて、以下のキャンプ用品をレンタルしました。
1人用フェスセット(夏)は、ソロキャンプセット(春)と比較して以下のような違いがあります。
椅子とテーブルがない
寝袋の使用温度が高い(春:限界温度-6℃、夏:快適温度15℃~)
100均で売ってるタイプの折り畳み椅子を持っていたし、調理等をしないので大きな椅子とテーブルは不要でした。また、森道市場の開催される5月末は最低気温が15℃までは下がらなそうだったので、寝袋も夏用で問題なさそうでした(寝袋だけ変更することも可能です)。
キャンプマットの寝心地がいまいちだったのでコットを追加しています
他の道具は以下の通り。
指サックは100均のオレンジ色のもので、ペグの位置が目に留まるようにするために導入しました。
フェス当日
愛知県蒲郡市の天気は、1か月前の予報では雨だったのですが、5月半ばからの予報では晴れに変わり、当日は良く晴れて、16~24℃でした。お昼に会場に到着するように8時くらいに家を出ました。服装はこんな感じ。
荷物は全部リュックに入れました。両手が空くって素晴らしい!
紙チケットが必要なタイプのイベントに参加した経験があまりなく、1度目が「Music Unity 2023」、2度目が「Walk Through the Stars Tour Final らいぶびゅ〜いんぐ!」で、いずれも電車に乗ってからチケットを家に忘れてきたことに気づき、家まで取りに帰って公演時間ギリギリに間に合うことを繰り返していました。今回はだいぶ前からリュックにチケットを入れておき、忘れずに持っていけました。
新幹線に乗るまでは通勤ラッシュに巻き込まれつつ、電車を乗り継いで蒲郡駅に到着したら、誘導されるままシャトルバスの券を買い、シャトルバス待ちの行列に並びました。バスは案内にあった通りほぼ10分間隔で発車していましたが、なにぶん人が多かったので、並んでからバスに乗るまで30分ほどかかりました。バスに乗ったら20分ほどで会場に到着。
キャンプサイトは海側でしたが、前売りチケットの引き換えは遊園地側なので一旦遊園地側に行って入場券のリストバンドを受け取ります。その後海側に行ってキャンプ泊のリストバンドを受け取り、自分に割り当てられた区画の番号を教えてもらいます。
hinataレンタルの出展テントがキャンプサイトのすぐ近くだったので、自分の区画までキャンプ用品を手で持ち運べる距離でしたし、キャリーカートに空きがあれば貸し出していたので、キャリーカートをレンタルする必要はなかったなと思いました。
1日目:設営、サウナ、アジカン
区画に到着したら早速設営しました。練習と異なる点で重要なのはコットがあることです。ミミックさんの動画では、テントにコットが入らず、テント内でコットを組み立てることもできない場面がありました。そういうものなのかも?と思いつつも、コットを使いたかったので調べたところ、「コットはインナーテントを組み立てる前に入れる」という情報を見つけ、コットをレンタルする決断ができたのでした。早速実践しました。
コットを入れた後は練習の時と同じ流れで組み立てていきました。二度目なのでたまに説明書を見るくらいでスムーズに設営できました。1本だけ曲がったペグがあり、そのままではハンマーで打ってもなかなか地面に入っていかなかったので、真っ直ぐに直すことにしましたが、これがかなり大変でした(予備があったら良かったな…)。100均でもペグが売ってるので2、3本買って持っておくと良かったなと思います。
鍵は3つ持ってきていて、2つは前面と背面のファスナーにつけました。予備の1個はもともとリュックにつける予定でしたが、施錠したテントの中に置いていくし、貴重品は置いていかないので鍵をする必要はないと思い、念のためキャリーカートが盗難されないようにテントに固定するのに使いました。
区画はおよそ5.5m×5mで、みなさんギリギリまで使っていました。ソロだとスペースが余り過ぎるのではと思ってましたが、ほどよく余裕がある感じになりました。
設営を終えたら会場を散策しました。
食べ物一覧。気ままに食べるの最高~!
遊園地エリアに移って、GLIM SPANKYとBialystocksを聴きました。ステージ前まで行かずにお店を回ってもいいかなと思ってたのですが、演奏が聴こえてくると「えっ…めっちゃええやん」と引き込まれてしまいました。音源とライブは体験が全然違うなと思いました。
気になるアーティストをハシゴし続けてもよかったのですが、どこかのタイミングでサウナに入りたくて、土日は混むと思ったので金曜のうちに入ることにしました。海エリアに戻り南端に行くと「ひらく湯」の「海が見えるサウナ」が!森道市場2023には「SaunaCamp.」からも「ENJOY SAUNA」の出展がありますが、ENJOY SAUNAはテントサウナの貸切レンタルで90分9,000円〜と、さすがにソロでは手が出しにくいものでした。海が見えるサウナは2000円で90分までとお手軽でした。
持ち物:水着、タオル、サンダル
中に更衣室がある。そこで水着に着替える
ダイヤル式のロッカーあり。小ぶりのカバンと服が入るサイズ
洗体不要
サウナ後はシャワーで汗を流してから水風呂へ
3種類のサウナがあり、特に気になっていたのはテントサウナでした。中は100℃を超えるそうで、熱したサウナストーンに水をかけて蒸気を作る「ロウリュ」をすると、顔や腕が痛いほど暑くなりました。100℃を超えててこんなに痛くても、人間はやけどもせずに生きてられるんだな…と感心しました。シャワーを浴びて即席プールに入ると海や浜を見渡せました。インフィニティチェアに座って空を仰ぐと、鉄パイプのところどころにネオンライトがついていてオシャレでした。開放的で気持ちよかった!テントサウナに入っているときに「のん」さんのライブが聴こえてきたのもよかったです。
水着、手ぬぐい、サウナハットをテントに干して、アジカンを聴きに行きました。アジカンは私の青春と切っても切れない存在でしたが、生で聴くのは初めてでした。「Re:Re:」「リライト」「ソラニン」「転がる岩、君に朝が降る」と怒涛の前半を聴いて、本物が目の前で演奏していることに感激してニコニコしたり、思い出補正による感慨深さで涙を流したりしました。シンプルに演奏と音が良かった!後半はこういう曲もやってるのねと思いながら聴いて、アンコールではまさかの「のん」さん登場!テントサウナから聴いていて、やはりステージ前で聴きたかったと思っていただけに嬉しかったです。
アジカンの出番が終わる頃には、あたりはすっかり暗くなっており、激エモな風景が広がっていました。
シャワーは翌朝入ることにして、歯磨きを済ませ、夜の浜辺を散歩したあと就寝しました。コットの寝心地はかなり良かったです。畳んだキャンプマットを枕にして寝ました。0時くらいにエンジンをふかすブンブンという音がしたり、まだ話している人がいたり、明け方は鳥がかなり鳴いていたので耳栓は重要でした。5時くらいですでに明るくなって目が覚めてしまったので、アイマスクもあると良かったと思いました。
2日目:シャワー、遊園地
翌朝、遊園地エリアにあるシャワーを使いに行きました。
よくあるプールのシャワーそのままです。男女でエリアを分けて、個室がずらりと並んでいます。左右の壁と背後のカーテンは2mくらいを完全に覆うタイプです。正面の壁の2か所にシャワーフックがついていてシャワーヘッドの位置を選べます。銭湯のように温度調節のダイヤルがあり、レバーを一度押すとしばらく温水が出るタイプです。正面の壁の左上隅に網棚があったので、着替えの入ったリュックをギリギリ置くことができました。脱いだ服はカーテンレールに掛けました。リュックが濡れないように、低い方のシャワーフックにシャワーヘッドを固定して、中腰の姿勢でシャワーを浴びました。シャンプー等の置き場はなく、水栓の装置の湾曲した部分を足場にして壁に立て掛けていたので何度か落ちました。不便なところはありましたが全然使えました。
シャワー室を出てすぐの目洗い場(ここは男女共用だったかも?)には、洗眼水栓(T字のやつ)だけでなく普通の蛇口もあったのでコンタクトレンズを入れたかったのですが、鏡を忘れてしまったのでトイレに行きました。同様に身支度をする人がいましたが、出店のやっていない時間帯に遊園地エリアにくる人は少なく、運よく洗面台が埋まることなく一通りの身支度を済ませることができました。
出店が開いてからは気になったものを食べながら散歩をして、羊文学を聴きました。羊文学について私はにわかですが、普段聴いてる曲をライブで聴けるのはテンションが上がりました。
その後は、アトラクションが乗り放題ということで、せっかくなので遊園地のジェットコースターに乗っては何か食べてを繰り返しました。ソロキツなシチュエーションですが、小さい子に混ざって何食わぬ顔で乗りました。
君島大空を聴き終えたところで疲れを感じたので、テントに戻ってしばらく横になって休みました。
回復したらmekakushe、青葉市子を聴きました。
イルミネーションを眺めて、食べたいものを食べて寝ました。
3日目:温泉、撤収、ピーナッツくん
この日は朝に温泉に行きました。徒歩10分強のところに、ホテル三河 海陽閣があり、朝でも日帰り温泉を1100円で利用できます。脱衣所の服を置くところは、棚にカゴが置いてあるだけのタイプで鍵をかけられませんが、それとは別にダイヤル式で施錠できる小さなロッカーもありました。サウナに入れるかもと期待していたのですが、朝はやってませんでした。ちなみに、水風呂はなく、冷水シャワーを使うらしいです。7時過ぎに入ってしばらくすると洗い場が埋まり、2、3人の待ちが発生する程度には混みました。露天から海が見えて気持ち良かったです。2日目の朝に利用した遊園地エリアのシャワーと比べると、荷物の置き場に困らず、ドライヤーや洗面所を心置きなく使えるのが快適でした。ロビーにはソファがたくさん置いてあり、座り心地が良くて寝そうになりました。
最終日は14時までにキャンプ用品をhinataレンタルに返却する必要があったので、早めに撤収し、リュックはクロークに預けることにしました。クロークは500円でビニール袋に入れて1回限りで預ける形式でした。
気になっていたTOMOO、TETORAを聴きました。暑かったのでかき氷を食べようとしたら、待っている間にバテてしまいました。この3日間、日を追うごとに日差しが強くなり、天気アプリで見た気温通りとは思えない暑さでした。数少ない日陰を探して休憩しました。
最後は、お目当てのピーナッツくんを見るべく砂浜のSAND STAGEに向かいました。直前の安藤裕子さんの演奏が終わるとすぐにステージ前が何列も埋まり、3日間いて見たことのない光景でした。しかも全員立ちっぱなしという…。芝生のGRASS STAGE前では10分ほど前まではステージ前の人は座っていることが多かったです。砂浜で座りにくかったから、後ろから人が来過ぎていたから、というのもあるかもしれません。
1時間弱ほど待つと、ピーナッツくんがリハーサルにやってきて、2曲やってくれて、その後本番!一緒に歌えて、新曲も聴けてほくほくです。
ピーナッツくんのライブの詳しい様子についてはこちらの動画をどうぞ。動画の主旨はだいぶ違いますが…パフォーマンス中の映像がふんだんに使われています。
ライブを重ねるごとに着ぐるみピーナッツくんの動きが素早くダイナミックになってきている…!!
ピーナッツくんを聴き終えたところで、早めに引き上げることにしました。これにて私の森道市場は終了です。
アイテムの振り返り
フェスの装備について感想をまとめておきたいと思います。
1人フェスセット(夏)➡フェスにぴったり。気温には注意
コット➡寝心地最高。キャンプマットより断然これ
キャノピーポール➡あるとテント前に座るとき快適
キャリーカート➡今回に限って言えば不要
ダイヤルロック3個➡手軽に安心感が得られる
耳栓➡音が気になる人は必要
アルミ保温シート➡結局使った。小さいし持っておくといい
指サック(ペグの目印に)➡外れやすいが色が良く安くてかさばらない
大きめのリュック(40L)➡スーツケースでもいいが両手が空くのは身軽
折り畳み椅子➡十分。そもそもテントにずっとはいない
モバイルバッテリー2個➡ちょうどよかった(10000+6700mAh)。欲を言えば10000mAhのものが2個あったらよかった
虫よけスプレー(テント用)➡そこそこ虫がいたのであってよかった
実は、2日目に会場近くのセリアで買ったものもあります。
連結できるコーティング袋➡温泉行くときの荷物入れ。一人分のレジャーシート代わりにもなった
プラスチックの水筒(180ml)➡ステージ前で待機するときにちょうどよかった
結局対策しなかったけどあったらよかったかもしれないもの。
アイマスク➡明るくて早朝に目が覚めてしまうので
おわりに
今更ですが、私はキャンプサイト区画券を販売開始の時点では取ることができず、のちにキャンセル待ちで運よく手に入れることができた立場でした。森道市場のキャンプサイト区画券は例年すぐに完売するらしいのですが、参加してみて、なぜ人気なのか実感できました。フェス会場にプライベートなスペースを持てると、荷物を置いておけるので身軽で、常に現地にいるので時間に余裕ができ、イベント時間外の朝や夜でも会場の空気感に浸れる、といったところでしょうか。
ソロでもあまり気にならなかったこと、ソロキャンプの人が結構いたことも気づきでした。キャンプサイトは区画ギリギリまで設営された背の高いテントやタープで埋まっていて、全体を見渡すことはできません。近所しか見えないので「これだけ区画がある中で自分だけソロ…?」みたいに意識する場面はありませんでした。また、本家のキャンプサイト区画の販売後、「自転車ソロキャンプ区画」なるものが別ルートで販売されており、これを利用したと思われるソロキャンプ参加の方がたくさんいました。自転車ソロキャンプ区画は約2m×2mで5000円と、サイズも値段も1/4です。もっと早く知っていたら…と思いましたが、自転車来場者専用というところにハードルがあります。私はちょうど折り畳み自転車を持っているので、次の森道市場では「輪行」を実績解除するのもいいなと思います。
「未経験というだけで経験してみる理由にはなる」と思うくらいには想像以上の別世界を味わいました。よく管理されていて全然厳しくない「自然」でしたが、初めてキャンプで野外泊してみたときに「外でも生きていける…!」と不思議な安心感と自信が芽生えたのが新鮮でした。ライブに参加するのは音源を聴くのとは全く異なる体験で、好きなアーティストのライブに行かずにこれまで過ごして来たことを悔やみました。いろんなアーティストが出演するフェスというものも、予習する過程や現地での観覧を通じて、新たに気に入った楽曲やアーティストが増える喜びがありました。これは森道市場に特有かもしれませんが、見慣れない食べ物や雑貨を見てまわるだけでも楽しいですし、食べて、聴いて、寝てを気ままに繰り返す3日間は他にはない非日常でした。自分がいかに食わず嫌いしてきたかを思い知りました。
ぽこピーを追っているうちに実績解除が増えていく現象が指摘されています。今回のキャンプもフェスも自分には縁のないものだと、無意識のうちに意識の外に締め出していましたが、実績解除してしまいました。行動に踏み切るための精神的な歯車が噛み合うための最後の一押しになっているような、そんな感じです。一匹でもいろんな活動をしているので、自分も一人でもやってみようと思えるし、ぽんぽこさんのやらかしや行き当たりばったりなエピソードを知れば知るほど、未体験に挑むハードルが下がっていくんですよね。
楽しかったし、達成感と成長を感じる経験ができました。お金も時間もかかりましたが、やってよかったです。この経験が今後何に活きるのか楽しみです。
来年も行けたらいいな~
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