坂本健 選手へ

試合中にダンクをする日本人選手を生で見たのは、初めてでした。

友達同士かと思うくらい気さくにファンと話す選手を見たのは、初めてでした。

タイムアウト中にコーチの話そっちのけでファンにカメラ目線を送る選手を見たのは、初めてでした。

試合開始前にチアと一緒に踊る選手を見たのは、初めてでした。

会場内の和菓子屋さんで後輩に和菓子を奢らされている選手を見たのは、初めてでした。

フリースローの緊張をほぐすために味方のファンからブーイングされる選手を見たのは、初めてでした。

自チームのマスコットに構わず対戦相手のマスコットにラブコールを送る選手を見たのは、初めてでした。

その結果、対戦相手のマスコットを自チームのホームに呼び寄せた選手を見たのも、初めてでした。

こんなにみんなに愛される選手を見たのは、初めてでした。

スクリーンでファウルを取られたり、フリースローを外したり、ミスして下を向いたり、ちょっと天然だったり、後輩にイジられたりすることもあるけれど、真っ直ぐで、ファン想いで、たまに目の覚めるようなビッグプレーを見せてくれて、本当に見ていて楽しかったです。

今シーズンの最初の得点はダンクで、今シーズン最後の得点はフリースローでしたね。
ビッグベンが怪我で離脱していたときには代わりにインサイドで奮闘し、2m超の外国籍選手をブロックしたこともありましたね。
リーグ戦途中終了という何とも言えないシーズンでしたが、健さんの魅力がたくさん詰まったシーズンだったと思います。

健さん、お疲れ様でした。
引退したら、好きなだけ寝て、好きなアニメや映画をたくさん見て、シカッチェを愛でて…、たまにリードくんのことも見に来てくださいね。

健さんの今後の人生に幸多からんことを願っています。
4年間、ありがとうございました。