Weekly FE名古屋2021-22 #13
今週のTopics
集中力を欠いたら負け?仙台89ersとの壮絶な守り合い
東地区2番手集団との連戦、最初の相手は仙台89ersでした。結果は1勝1敗の痛み分け。乱暴にまとめてしまうと、両日とも先に集中力を切らしてしまったチームが負けた、そんな印象でした。
Game1は開始から集中力高く、攻守ともにいいプレーを見せていたFE名古屋でしたが、20点を超える大量リードでどこか気持ちが緩んでしまったのか、第4Qだけで7本ものターンオーバーを犯してたった7得点。ディフェンスでも今季の持ち味であるタフさを見せることができず、まさかの大逆転負けとなってしまいました。
続くGame2は序盤からお互いに激しいディフェンスで大きく差が開かない接戦となりましたが、疑問の残る判定があってもあくまでも目の前のプレーに集中していたFE名古屋に対し、仙台はジャッジにフラストレーションを溜めてしまい、不要なファウルが増えて最後はジャスティン・バーレルのアンスポーツマンライクファウルで万事休す、という内容でした。
仙台は今後も東地区の上位を争うライバルになると思いますし、あと4試合ある直接対決ではまた今回のような接戦を繰り広げることになるでしょう。そのときこそ、一試合通して高い集中力で戦い抜けるように、ここからまたレベルアップしていきたいですね。
話は変わって、今節見ていて個人的に気になったポイントなんですが、FE名古屋の若手がベテランのプレーを吸収して成長しているように感じました。
例えばGame1の第4Q残り1:40のシーンで、林瑛司がオフボールで走っている際に後ろを走るディフェンスの様子を確認して急にストップしたプレー。惜しくもファウルにはなりませんでしたが、これは宮崎恭行が得意としているプレーに違いありません。
また、同じくGame1の第4Q残り4:03のシーンで、野﨑零也が相手のロールターンに対して後ろからスティールを狙ったプレーは、笹山貴哉がよくやるプレーのひとつです。
選手層が厚いというのはチームの中に良いお手本がいるということでもあり、若手選手にとっては良い環境だと言えますね。つい先日加入が発表された特別指定選手の2人にも、ベテランたちから学んで成長し、チームの総合力を高めていってほしいと思います。
東地区の上位争いは仲良く足踏み
続いては今節の他チームの結果に目を向けてみましょう。
今節対戦した仙台89ersと勝敗数で並んで2位となっていた越谷アルファーズは、ホームでライジングゼファー福岡と対戦して1勝1敗。越谷がホームで敗れるのは今季初です。
最近の越谷は弱冠21歳にしてすでにBリーグ3年目となる鎌田真の活躍が目立ちますね。12/12の愛媛戦では22得点9リバウンド9アシストのあわやトリプルダブルという活躍を見せていましたし、二桁得点を記録する試合ももはや珍しくなくなっています。
一方であまり元気がないように見えるのはシーズン途中で加入したジョナサン・オクテウス。
プレーの質が低いというわけではなさそうなのですが、同じような背格好の鎌田がこれほど活躍できるのであれば、無理にオクテウスを使うよりも鎌田を使ってアイザック・バッツとクレイグ・ブラッキンズを並べておいた方がよい、というチームの構造的な問題のような気がします。
もちろん、鎌田とオクテウスのどちらかが不調でももう一方が控えているという怖さはあるのですが、もし今の時点で外国籍選手を選ぶのであれば、オクテウスではなくよりインサイド寄りの選手を取っていたのではないかな、と思うところがあります。
また、仙台&越谷と勝敗数で並んでいた福島ファイヤーボンズも、西宮ストークスを相手に1勝1敗でした。
福島の今季の成績を見ると、勝つにしろ負けるにしろ二桁の点差が開くことが多い印象です。また、勝つときは序盤からいい流れで試合を進めている一方で、大逆転勝利のような試合があまりない気も。
データの裏付けがない憶測になりますが、戦前に準備した戦略がハマれば強い一方で、試合中に相手に合わせて戦略を変える柔軟性という部分に課題があるのかもしれません。
ここのところ福島の試合をフルゲームで見ることができていないのでスタッツからの印象にはなりますが、昨季までの印象と変わらずしっかりとプレータイムがシェアされており得点もバラけているので、今週のような水曜開催を含む過密日程にも比較的対応できるチームだと言えそうです。
そんな福島と水曜ゲームで対戦するのが我らがFE名古屋というわけなのですが、ここまで1勝2敗と負け越している相手だけに、是が非でも勝っておきたいところ。前回の対戦時はエヴァンス ルークが日本代表活動により不在で、リバウンド数、ペイントエリア内のシュート成功率で大きく差を付けられてしまっただけに、今回はそこを改善できるか注目したいと思います。
最後に、越谷、福島、仙台の2位集団から少し遅れている山形ワイヴァンズ。こちらも今節は熊本ヴォルターズを相手に1勝1敗となりました。
山形は11月末から12月にかけて西宮や仙台に連敗した上、下位に沈んでいるアースフレンズ東京Zやバンビシャス奈良にも勝ち星を献上するなど、やや苦しい時期を過ごしていましたが、戦力では西地区トップクラスともいえる熊本を相手にアウェイで1勝をもぎ取ることができたのは上出来と言えるでしょう。
ここまで得点源としてチームを引っ張ってきた河野誠司がGame1で負傷してGame2に出場できなかったのが気がかりですが、柳川龍之介の復帰という明るい話題もありますし、なんとか上位争いに食らいついていきたいところですね。
と、今節は1位から5位まで全チームが1勝1敗となりゲーム差が動かなかった東地区。今後も直接対決が多く続くだけに、まだまだ目の離せないデッドヒートが続きそうです。
期待の新戦力!KJ&せなたん
さて、2週前のWeekly FE名古屋#11でも話題にしましたが、ついにFE名古屋にも特別指定選手の加入が発表されました。(ちなみに#11での予想は大ハズレでした。触れるな。)
1人目は、昨季は特別指定選手ながらシーズンを通して横浜ビー・コルセアーズでプレーし、今季は大阪エヴェッサでプレーしていたストックマン ケドリックJrです。
後出しで言わせてもらうと、大阪エヴェッサを退団することが発表された時点で「欲しい!」と思った選手ではありましたが、石川海斗&笹山貴哉の両PGを擁するFE名古屋以上に喉から手が出るほど欲しいチームがあったでしょうし(B2東地区で上位争いをしているあのチームとかB2西地区でイマイチ調子の上がらないあのチームとか)、厳しいかなと思っていました。
FE名古屋がどれだけの好条件を提示したのかはわかりませんが、それにしても期待の若手に選ばれるチームになれていることは素直に喜ぶべきだと思います。
プレースタイルはというと、身体能力が高いPGという印象で、ピック&ロールからリングにアタックする力もありますし、周りにパスを捌くこともできます。チームディフェンスという観点ではまだ経験&FE名古屋でのディフェンスのルールへの慣れが必要だとは思いますが、単純なディフェンスの強度としては十分に実用に足るレベルなのではないでしょうか。
過去のFE名古屋の在籍選手で言うと、アルティーリ千葉に移籍した杉本慶に近いタイプかもしれません。
今節の仙台戦でさっそくデビューを果たしており、Game2では14分の出場時間を得て5得点2リバウンド1アシストと活躍しています。笹山貴哉が復帰するまでは貴重な戦力となるでしょうし、復帰後も石川&笹山とは違うタイプのPGとしてプレータイムを得ていきたいですね。
2人目は、既に練習生として帯同が発表されていた「せなたん」こと川島聖那です。
経歴やプレースタイルはWeekly FE名古屋#10ですでに紹介しているので割愛しますが、練習生から特別指定選手に昇格したということは、練習の中でその価値を証明した証拠ですので、今後の活躍に期待したいですね!
彼については、法政大学バスケットボール部の公式アカウントがFE名古屋への加入を祝してハイライト動画を作ってくれたので、そちらを紹介して終わりにしたいと思います。
以上、特別指定選手2人の活躍はもちろん、それに刺激を受けた若手やベテランがさらに活躍して、よりレベルの高いチームになっていくことを楽しみにしています!
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