豪雨の中で
(かなり)思い腰を上げて夕飯の買い物に出かけた。
以前までは日課とも言えた散歩も今は何処へやらと言った感じなので正直少し歩いただけでも結構しんどい。
わかってはいるが突きつけられる現実、完全に完全に運動不足だ。
スーパーにようやく着き食材をボーっと眺めていると店の入り口付近で少し騒めきが。
恐れていたゲリラ豪雨がまさかの自分が外出している時間帯にやってきてしまったのだ。
もはや「最悪」なんて感情も無しに買い物を終えた。
スーパーを出るとたくさんの人が駅の軒下で雨宿りをしていた。
「寒くない?大丈夫?」なんて言う母娘を横目にそういうのいいなぁ、なんて想いながら私も駅で雨を凌いだ。
身軽派な私は当然傘すら持っていない。
「どうしよう、雨いつ止むだろう、傘わざわざ買うの悔しい」とグルグル感情を巡らせ立っていると
一人の女性に声を掛けられた。
「あの、コンビニの店員なんですけど、以前からのお客さまの忘れ物の傘があるのでよかったら使ってください、もったいないので是非。」と。
神降臨。
この世にはなんて優しい人がいるんでしょう。
本当にありがたい。そしてこれがSDGsと言うものか。
今は人と関わるのが少し億劫に感じてしまう時だけど、
いざ触れてみると人ってやっぱりあったかくて。
何だかとてもほっこりしたのでした。
それから夕飯の仕込みもして、ゴーヤの和物なんて夏を感じさせる小鉢も作れてルンルンなのでした。
女性にいただいた幸せを、私も誰かに与えられたらな。
そんなことを思った雨季の始まりでした。