機内で【国内CA】がコップ1杯のドリンクに込める思い
たかがドリンク1杯。
そう思われて、飛行機に乗る方も多くいらっしゃるかもしれません。
飛行機に乗り慣れた方は特に、ドリンクサービスを要らないとおっしゃる方も多いです。
機内でお仕事をされている方や自分の空間を楽しんでおられる方など、お声がけを望まない方もたくさんいらっしゃいます。
一方で、飲み物サービスを心から楽しみにされて、搭乗されるお客さまも多くいらっしゃいます。
飛行機に乗る機会が少ない方、ご旅行の方、飛行機そのものが大好きな方…。
お客さまによってその思いはさまざまです。
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だからこそ、国内航空会社の客室乗務員として、いつも大切にしていた言葉があります。
たかが1杯、されど1杯
先輩がたから教えていただいた心得です。
機内での、飲み物1杯で気持ちが少し落ち着いたり、気分が少し変わったり…
一方で、嫌な気持ちにさせてしまったり、不快感を与えてしまったり…
国内線は特にフライトタイムが短いことが多く、お客さまとの接点が少なくなってしまいます。
お客さまから何か積極的なアプローチがない限り、CAとお客さまとの主な接点は、
ご搭乗時
ドリンクサービス時
降機時
この3回のみ。
限られた時間、空間、備品…
機内で客室乗務員にできることは、大したことではないかもしれません。
しかし、1杯のドリンクで、少しでもお客さまに快適な時間を提供できたら。
そのような思いが込められています。
どれだけ、素敵なコップでおいしいドリンクであったとしても、無愛想に「はい」とコップを渡されてしまっては、何もかも台無しです。
航空会社の一員として、さまざまな部署の方の思いを代表し、感謝の気持ちを込めて1杯のドリンクをお届けする。
お客さま一人一人の様子をよくみて、相手が何を求めていらっしゃるのか。
決して自己満足にならないように。
そのような思いが込められています。