踊ってぐるぐる回っている時、みんなの顔が笑っている
コミュニティーセンターで、大好きなおばあさんに会った。
おばあさん「あそこにカフェがあるから一緒にお茶しましょ」
私「〇〇さん、アイリッシュセンターの会員だって聞きましたよ」
おばあさん「あなた、アイルランドに興味あるの?ちょうど明日ケーリー(アイルランドダンスのイベント)があるわよ!私の友達が主催者だから、もしあなた行くなら電話しとくわ!」
翌日、引っ込み思案のオットを引きずるようにして、近所のソーシャルクラブ(イギリスで会員制のパブのことをそう呼ぶ。でも誰も入れることも)のセントパトリックデー(アイルランドのキリスト教のお祝い)のイベントに連れてった。
会場はコミュニティーセンターっぽい建物で、ゴルウェイ(関連記事参照)のパブのような歴史を感じる雰囲気はない。
フィドル(アイルランド音楽ではバイオリンをフィドルと呼ぶ)の生演奏が一通り終わると、美川憲一も霞んでしまいそうなラメ刺繍が入りド派手衣装に身を包んだローティーンの少年少女たちが現れた。
「もうすぐ行われるアイリッシュダンスコンテスト参加資格を持つ、〇〇(この辺の地名)から来たチームをご紹介します!」
少年少女はこれでもかと足を持ち上げてタップダンスみたいな踊りを踊る。
みな、派手な衣装の上、頭と同じくらいの高さのカツラまでかぶって、時々落ちそうになったり、きつそうなハイヒールの靴を履いて踊る。1人途中で靴が脱げちゃって靴下のままで踊った子がいたけど、のびやかで美しかった。
もっとも足の複雑なステップを踏む16歳位の少年だけは黒いズボンとシャツで、リーダーっぽい。
冒頭写真の小さな少年は冒頭一瞬踊っただけで、他の年上の少年少女たちが次々踊った最後に、大人の大きな帽子を持たされた。
きっとまだ踊りを習い始めたところだけどチップ集めのために大人に連れてこられたのだろう。(インスタに動画投稿した)
でも可愛いこの子が前に出るたび拍手喝采で会場が沸くので、フィデルの男性が「その前にもうひと踊りしてくれ」とテーブルを回ろうとしたこの子にお願いし、少年がアンコールの期待に応えてショーのアンカーを務めた。
その後「お待ちかね」って言う感じで、来場者で踊る時間になる。
まずはインストラクター役の人が踊りの型を説明する。
「一緒に踊るパートナーと近づきます」
「今度は離れて」
「さあ輪になってみんな集まる」
「再びパートナーと向き合う」
「反対のほうに進んでは、違う人と次々にすれ違う」
「バラバラになっていたパートナー再び出会いまーす」
「パートナーと少しだけ交わり踊ります」
「また別れて」
「ハイ以上を繰り返す」
言われた動作を音楽なしで一回練習後、フィドルの生演奏開始となって踊る。
フォークダンスみたいな踊りを今度はみんなで踊る。
オットも体調悪いとか散々言ってたけど、結局は1〜2時間元気に踊った。
この踊りの型ってまるで実際の人生みたい。
1人と出会って過ごして、その後たくさん人と出会って、最後元の人と再会する。
踊ってぐるぐる回っている時、みんなの顔が笑っている。
そんな人生でありたい。
この子のダンスのインスタ動画
https://www.instagram.com/reel/C4d3xwziTgk/?igsh=azA0dmo2dHE5eHo4
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参考
アイリッシュ・ダンス