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第10回読書会 「世界観が好きな本」
こんばんは!
まだ暑い日が続きますが、少し湿度が下がりカラッとしてきたせいか、わりと毎日出勤が楽になってきた気がしています。
通勤途中に人がやっとすれ違うくらいの小道があるんですが、そこに大きな蜂の巣ができてしまっているようで、真っ黒な恰好を好んでいる自分が通ろうとすると、プ~ンと5・6匹くらい巣から出てくるので、遠回りして通勤しています。遠回りすると不思議な事に全然世界が違って見えます。いつもみかけない小学生や通勤途中の男性女性、花壇に水をやるおばあちゃんや声をかけてくれるおばあちゃん、犬の散歩するおばあちゃん…。いつもとまったく違う、おばあちゃんの世界に行った様な気持ちになりました。
さて、そんなわけで今日の読書会のお題は「世界観が好きな本」です。
読書会にはいつも来てくれる方、初めての方、エレメンタルDCで読書会をされている方(俺も参加したい!いつか金曜空いてる時はいきますからね!)がたくさんのご参加くださり、たくさんの本をご紹介いただきました。
1.Y・Yさん 「ニューロマンサー」 ギブスン・ウィリアム著 ハヤカワ文庫SF 1986年
ケイスは、コンピュータ・カウボーイ能力を奪われた飢えた狼。だが、その能力を再生させる代償に、ヤバイ仕事をやらないかという話が舞いこんできた。きな臭さをかぎとりながらも、仕事を引き受けたケイスは、テクノロジーとバイオレンスの支配する世界へと否応なく引きずりこまれてゆく。話題のサイバーパンクSF登場!(Amazon商品の説明より)
サイバーパンクって格好良いですよね。攻殻機動隊好きなので興味津々!
2.P・Sさん 「シチリアを征服したクマ王国の物語」 ディーノ・ブッツァーティ著 福音館文庫 2008年
とおいむかし、クマたちは高くそびえる山の中で静かにくらしていた。ところが厳しい冬がやってきて、飢えと寒さにたまりかねたクマたちは山を下り、人間の住む平地をめざす。行く手に待ち受けるのは、残忍な大公に、ばけ猫、人食い鬼。ゆうれいもいれば、魔法使いもいる。さてはてクマたちの運命やいかに。さあ、それではまばたきもしないできこうではないか。おもしろく、やがて悲しい、シチリアを征服したクマ王国の物語を。(honto商品解説より)
商品解説が何より面白そう…!かわいいようで、切なそうな話ですね。
まばたきもしないで読んでみたい。
3.K・Oさん 「異世界おじさん1」 殆ど死んでいる著 KADOKAWA 2018年
17年間の昏睡状態から目覚めたおじさんは、異世界からの帰還者だった……。甥っ子たかふみと共同生活を始めたおじさんが語る、新感覚異世界&異文化コメディ!(honto商品解説より)
異世界転生ものはよくあるが、異世界からの帰還者視点はめずらしい!コミックス、TVアニメ化もされているようです!転生してみたい!そして転生から戻った時、世界は変わるのだろうか。
4.R・Bさん 「沈黙」 遠藤周作著 新潮社 1981年
「転びキリシタン」もまた、「神の子」なのか?
カトリック作家が描く、キリスト教文学の最高峰。
島原の乱が鎮圧されて間もないころ、キリシタン禁制の厳しい日本に潜入したポルトガル人司祭ロドリゴは、日本人信徒たちに加えられる残忍な拷問と悲惨な殉教のうめき声に接して苦悩し、ついに背教の淵に立たされる……。
神の存在、背教の心理、西洋と日本の思想的断絶など、キリスト信仰の根源的な問題を衝き、〈神の沈黙〉という永遠の主題に切実な問いを投げかける長編。(Amazon商品説明より)
神とは何かを問いかける様な作品。映画化しています。大切な人が亡くなっても、迫害されてもそれでも神は…。ゆっくり見てみたい本です。
5.F・Bさん 「十二国記 月の影、影の海(上)」 小野 不由美著 新潮社 2012年(講談社:1992年)
「お捜し申し上げました」―女子高生の陽子の許に、ケイキと名乗る男が現れ、跪く。そして海を潜り抜け、地図にない異界へと連れ去った。男とはぐれ一人彷徨う陽子は、出会う者に裏切られ、異形の獣には襲われる。なぜ異邦へ来たのか、戦わねばならないのか。怒濤のごとく押し寄せる苦難を前に、故国へ帰還を誓う少女の「生」への執着が迸る。シリーズ本編となる衝撃の第一作。(「BOOK」データベースの商品解説)
説明不要でしょうか!自分も大好きな作品です。現代小説の様な、歴史小説の様な、壮大なファンタジー。表紙を描かれている山田章博さんが大好きで、当時ジャケ買いして大当たりだと思ったのを覚えています。
6.K・Lさん 「人間たちの話」 柞刈 湯葉 著 ハヤカワ文庫JA 2020年
『横浜駅SF』柞刈湯葉の初短篇集
宇宙ラーメンを喰らい、ディストピアを嘲笑う、
ボクたちワタシたちのサイエンス・フィクション
どんな時代でも、惑星でも、世界線でも、最もSF的な動物は人間であるのかもしれない……。火星の新生命を調査する人間の科学者が出会った、もうひとつの新しい命との交流を描く表題作。太陽系外縁部で人間の店主が営業する“消化管があるやつは全員客"の繁盛記「宇宙ラーメン重油味」。人間が人間をハッピーに管理する進化型ディストピアの悲喜劇「たのしい超監視社会」ほか全6篇を収録。稀才・柞刈湯葉の初SF短篇集。
(Amazon商品紹介より)
重油味のラーメンて!重油の味ってどんな味なんだろう…?商品紹介だけでも面白そうな一冊。これも読んでみたい!
7.C- San 「崖の国物語1 深森をこえて」 ポール・スチュワート著 ポプラ・ウイング・ブックス 2001年
「飛空船には、背の高い若者の活躍する場所は常に用意されているぞ」
おそろしいはずの空賊の、その言葉が忘れられない。ウッドトロル族の村は自分の故郷ではないと知り、旅立った少年トウィッグだが、神秘的な森に魅せられて思わず道をはずれたとたん、死ととなりあわせの旅がはじまった。トビムシ退治、ホフリ族との一夜、食肉植物チスイガシとの死闘、オオハグレグマとの友情と別離、ヤシャトログに飼われる日々―。次々遭遇する妖しい怪物の脅威をくぐりぬけ、深森にすむ友だちができても、そこは、自分の居場所ではない。進むしかない―。虚空にはりだす船首像のように切りたった崖の国で繰り広げられる、壮大な冒険ファンタジー大作第一部。(「Book」データベースより)
最後はファンタジー好きな自分から。
旅立った主人公は深森という森の中をさまよい、その暗さと孤独さと、得体の知れない化け物に追われる。この世界では崖の上に都市があり、スラムから森へとつながり、魔法は無いが化学が発展した不思議な世界で、その冒険の世界と、主人公が森から大地へ、空へと進んでいく世界が大好きで、夢中で読みました。
↑ちょっと写真が暗いですが、読書会はいつもこんな感じで集まり、読む本を紹介しあってます。
今回の読書会について
素晴らしい本をたくさんご紹介いただいて、とても楽しい時間を過ごせました。(本を読む時間はめっきり減ってしまいましたが、毎度ながらそれもいい!)今まで自分の読書歴の浅さを恨めしい所がありましたが、逆に考えてみればこれから楽しめる世界がたくさんあるんだなと思えました。
これからも色々ご紹介いただき、読書の幅を広げたいと思います。
みなさんお疲れさまでした!