弱者の種類と、その診断方法
私は、弱者である。
【強者になること】を夢見さえしない、
ダウナー系の弱者である。
夢は、世の「普通」に紛れて、
『あいつ、弱者だ!』とは
誰にも気付かれないまま、
(平均寿命の半分位で)
ひっそり死んでいくことである。
『あんなやつ、生きてたっけ?』
くらいの死後が理想的だ。
●憧れるのは、アッパー系弱者
普通に仕事をしている人を
無条件に尊敬する。
入社式がある会社に所属する人は、
雲の上の存在だ。
生きている次元が違い過ぎる。
憧れることさえ出来ない。
ダウナー系弱者の私が憧れるのは、
アッパー系の弱者である。
アッパー系の弱者は、
『あいつ、弱者だ!』とバレないよう、
弱者じゃないアピールが出来る。
具体的に言うと、超攻撃的なのである。
『あぁ、あいつ、弱者だわ…』
と周囲にバレてるのかもしれないが、
攻撃は最大の防御、だ。
攻撃中は深入りを避けられるため、
弱者認定の診断は下されない。
弱者界隈では、弱者疑惑ならセーフだ。
どうしても強者になりたくて、
でも、どう転んでも強者になれない弱者は、
迷わず狂者を選ぶのだろう。
ダウナー系の弱者には、到底まね出来ない。
ダウナー系の弱者は、
息を吸うことに必死で、
意識的に息を吐く(言葉を発する)
余裕がない。
ダウナー系の弱者にとって、
声を出すために消費する呼気は、ない。
恐怖のあまり、悲鳴さえ出せないのだ。
●相談する時は、死ぬ覚悟
アッパー系・ダウナー系を問わず、
弱者は、誰かに助けを求める以前に、
相談さえ命懸けである。
下手な相手に自己開示しようものなら、
『あいつ、弱者だ!』とバレて、
さらに追い込まれる可能性があるからだ。
つまり、弱者の相談(自己開示)には
瀕死の状態にトドメを刺される
という、最大のリスクが伴う。
だから、
他人には弱さをさらけ出せる人は、
どちらかと言えば、強者側にいる。
「困ったことがあれば、相談しましょう」
というのは強者の理論であり、
強者のみを対象にしたキャンペーンだ。
●強者と弱者の診断方法
最近、世の中が怖くて怖くて仕方がない。
気を抜くと、『あいつ、弱者じゃね?』と
周囲にバレそうな気配を感じるのだ。
人生における長年の疲れが溜まり、
さらに弱ってきたのかもしれない。
この危機感がまったく理解出来ない
そこのあなた、
分からなくても大丈夫、
まったく問題ない。
それは、(少なくとも)弱者ではない、
という証なのだから。